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競馬賭博 第40回ジャパンカップ 予想編

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 とんでもないレースが開催されようとしてる。3頭目の無敗牡馬三冠馬、史上初の無敗牝馬三冠馬、そして5頭目牝馬三冠馬にして史上初の芝GI8勝馬東京競馬場で激突する。

 たった一度きりのレース。たった140秒程度の出来事。しかしそれは、競馬がこの国にある限り語り継がれる伝説になるに違いない。

 競馬を知らない人にはこの興奮が伝わらないかもしれない。しかしこれは数十年に一度の一大決戦なのは間違いない。競馬でこれに匹敵するぐらいの一大決戦として、1998年毎日王冠や1977年有馬記念のような大昔のレースが引き合いに出されるレベルなのだ。

 この記事では、そんな第40回ジャパンカップの予想をしていきたいと思う。基本的には自分がワクワクするために書いたのだが、読んでる人にもそのワクワクが伝われば幸いである。

三冠馬三頭の戦力分析

 実際の予想に入る前に、今回主役となる3頭の三冠馬について、それぞれの長所とウィークポイントについて分析していく。

アーモンドアイ

 牝馬三冠のタイトルが霞むくらいの実績を残してきた。前人未到の芝GI8勝。「2:20.6」という衝撃。このレースを勝てば、史上最多獲得賞金の記録も打ち立てる。これが彼女のラストラン。後輩三冠馬2頭を迎撃すると共に、不朽の伝説となることは出来るのか。

 アーモンドアイのベストパフォーマンスといえば、異次元のレコードタイムを叩き出した2018年ジャパンカップ、強力なライバルを全て薙ぎ倒し圧勝した2019年天皇賞(秋)で間違い無いだろう。どちらのレースでも史上最強級のパフォーマンスを見せた訳だが、2つのレースには共通点がある。それは超高速馬場であったこと、そしてスピードが極端に問われたレースであったこと。

 まず超高速馬場について。2018年ジャパンカップ当日の東京競馬場はとにかくスピードの出やすい馬場だった。例えば、8Rのオリエンタル賞は芝1800m2勝クラスのハンデ戦なのだが、このレースの勝ちタイムが1:44:7と、レコードタイムの0.5秒差にまで迫っている。他のレースも早いラップが連続して出たり好タイムが続出したりとしている状況で、東京競馬場にはこれまでの高速馬場とは一線を画す超高速馬場が出現していた。これは2019年天皇賞(秋)の当日も同様である。

 そして展開について。2018年ジャパンカップのラップタイム(200mごとの通過タイム)は以下のようになる。

 12.9 - 10.8 - 12.2 - 12.3 - 11.7 - 11.8 - 11.7 - 11.4 - 11.4 - 11.0 - 11.4 - 12.0

 普通、レースでは残り800〜600m地点からスパートを開始するのだが、このレースでは残り1400mの時点で11.7というかなり速いラップが記録されている。そのまま減速することなく直線まで突入しているため、このスピードについて行くことの出来ない馬は末脚を引き出す事なく脱落して行くシビアな展開となった。直線の末脚よりも、何よりもまずスピードについて行くことが第一に問われたレースだった。

 そして最後まで残った馬がキセキとアーモンドアイなのだが、アーモンドアイはゴール前200m地点でキセキをあっさり抜くとそのまま突き抜けて完勝。このスピードについて行くだけではなく、加速する余力まで残していた。この部分が、アーモンドアイが他馬と一線を画する部分である。

 このレースの後も、2019年天皇賞(秋)、2020年ヴィクトリアマイルと、超高速馬場のスピード勝負で他馬を圧倒する異次元の強さを見せ続けた。アーモンドアイは超高速馬場のスピード持久力戦で異次元の強さを発揮する馬なのだ。

 一方、その強みが発揮できないレースになると脆くなってしまう。顕著なのが2019年有馬記念。年末ということもありボコボコのタフな馬場で、しかも序盤からハイペースの厳しい展開。これではスピードよりも、馬場を掴むためのパワーや、直線に余力を残すためのスタミナの方が強く問われてしまう。このレースで、アーモンドアイは馬群に沈み9着、手も足も出なかった。

 稍重となった2020年安田記念でも、グランアレグリアから2.1/2馬身差の2着。グランアレグリアもまた歴史的怪物なのでそこは目を瞑るにせよ、インディチャンプやノームコアには1/2馬身差まで迫られた。そして前走の2020年天皇賞(秋)。この時の東京競馬場はまだ常識的な範囲の高速馬場。このレースには勝ちはしたが、中距離戦の実績がないフィエールマンやスピードが不安視されていたクロノジェネシスに際どく詰め寄られた。

 おそらく、スピード能力だけを見ればアーモンドアイが全世界競馬史上最強馬だろう。走りやすい馬場があり、スピードを生かせる展開になれば、歴史上のどんな馬でも太刀打ち出来ない。しかし、そこから少しでも外れてしまうと、パフォーマンスを相当落としてしまうのがアーモンドアイの弱みだ。パフォーマンスを落としてしまってもGI級の力がある所がアーモンドアイの凄いところなのだが、今回は三冠馬二頭が相手となり、これまでアーモンドアイが戦ってきた中で最も強力なライバルが立ち塞がる。

 さらに不幸なことに、現在の東京競馬場は超高速馬場ではない。最後の戦場は自分の不利なフィールド、そこで強敵相手に立ち向かうことになる。

コントレイル

 昨年夏に空に旅立ったディープインパクトの忘形見、「飛行機雲」の意味を持つ名を付けられたコントレイルが、父以来の無敗牡馬三冠を達成。この一大決戦を制し、父の正当後継者として覇を唱えるか。

 コントレイルのベストパフォーマンスの一つとしては2020年日本ダービーが挙がる。道中はスローペースで進み4コーナーから直線にかけてのスパート勝負、という東京競馬場の長距離レースではかなりスタンダードな展開になったのだが、直線半ばまでは持ったまま、サリオスが接近すると追い出されてすぐに抜け出す、そしてゴールでは手綱を緩めて3馬身差圧勝というレースっぷり。歴代ダービーの中でも間違いなく五指に入る圧勝劇だった。

 特筆すべきなのはそのサリオスの能力も非常に高いこと。毎日王冠を圧勝し、マイルCSも酷い騎乗で5着に食い込んでくるなど、古馬相手に互角以上のパフォーマンスを見せている。そのサリオスを一蹴したこのダービーのパフォーマンスには非常に高い価値がある。

 しかし注目すべきレースはもう一つある。それは2019年東京スポーツ杯2歳ステークス(GII)。GIIのレースなのだが、コントレイルという怪物の存在を世に知らしめたレースだ。この時の東京競馬場は超高速馬場だったが、勝ちタイムは1:44:5。2歳にしてコースレコードから0.2秒差のタイムを記録するという異次元のパフォーマンスだった。このレースを見て日本ダービー、あるいは三冠を予感した人も少なくないだろう。

 もう一つ見て欲しいのはこのレースのラップタイム。

 12.9 - 11.0 - 11.4 - 11.8 - 11.7 - 11.8 - 11.7 - 10.8 - 11.4

 スタートを除いたラップタイムに12秒台が一つもなく、切れ目のないスピードレース。距離こそ違うものの、アーモンドアイがベストパフォーマンスを記録した2018年ジャパンカップ などの展開に酷似している。この厳しいペースの中、コントレイルだけが10.8秒という強烈な末脚を使えた訳なので、この時点で類稀なるスピード能力を持っていたことが分かる。

 どうしてもダービーばかりがクローズアップされがちなのだが、自分としてはどうしてもこの東スポ杯の衝撃が忘れられない。ダービーも立派なレースだったが、東スポ杯の勝ちタイム、展開、パフォーマンスを見ると、このレースこそがコントレイルの真の姿なのではないだろうか。つまり、自分としてはコントレイルはアーモンドアイと同じタイプ、超高速馬場のスピード持久力戦で異次元の強さを発揮する馬だと考えている。

 一方、歴代の三冠馬は全て菊花賞を完勝してきたのだが、2020年菊花賞ではコントレイルは苦戦を強いられた。良馬場だが芝が荒れており高速ではない標準馬場の中、平均ペースのまま淡々とレースが進んでいく。残り700m地点でスパート開始となり、コントレイルが抜け出すかと思った矢先に伏兵・アリストテレスが猛追。絶体絶命かと思われたが最後まで凌ぎ切り、なんとか最後の一冠を手中に収めた。

 菊花賞としては意外と珍しいスタミナ勝負となったこのレース。映像を見るとコントレイルのパフォーマンスが相当落ちているように見えるが、分析してみるとそこまで悪くないことが分かる。同じくスタミナ勝負になった2013年菊花賞と比較してみると、勝ったエピファネイアのタイムは3:05.2。対してこちらは3:05.5。2013年の方がやや時計が掛かる馬場だったため、パフォーマンスとしてはエピファネイアより劣るものの、エピファネイアの能力が相当高かったことを考えると、コントレイル・アリストテレスのパフォーマンスは平均的な菊花賞馬クラスにはあったと言えるだろう。つまりこの菊花賞は、例年ならばアリストテレスが獲るはずだった菊花賞馬の座を、コントレイルがなんとか捻じ伏せてもぎ取ったレースなのだ。

 ただ、菊花賞ではダービーに比べてパフォーマンスが落ちているのは間違いない。このような長距離のスタミナ戦は間違いなく苦手なのだろうが、アーモンドアイと違うのは苦手な展開でもパフォーマンスの落差が小さいこと。菊花賞はスタミナ特化の競馬になっており、スピードが身上のコントレイルは大きく崩れてもおかしくはないのだが、これを勝ち切ったのだ。コントレイルはスピードだけではなく、スタミナやパワーも高いレベルで兼ね備えていることが言える。

 アーモンドアイと比較して、実力を発揮することのできる守備範囲が広い。そして東スポ杯の圧倒的スピード。あれは2歳時のもので、一年経った今はスピードにさらに磨きがかかっているはずである。そうなるともしかしたら、コントレイルはアーモンドアイを全ての面で上回っている馬だと言えるのかもしれない。

デアリングタクト

 2013年に菊花賞、2014年にジャパンカップを圧勝したエピファネイア。しかしそのポテンシャルをフルに発揮することができず、怪我により2015年春に引退、夢を子孫に託すこととなる。種牡馬になった後、その初年度産駒のデアリングタクトが無敗三冠牝馬に輝く。小さな家族経営の牧場から紡がれた夢の続き、その先に広がる光景とは。

 デアリングタクトは5戦しかしていないため候補が少ないのだが、ベストパフォーマンスは2020年オークスになるだろう。ダービーと同じくスローペースだが、ダービーよりもスパート地点が遅い、つまり直線での位置取りが結果に大きく影響する展開となる。後方馬群に押し込められたデアリングタクトは正に絶体絶命だった。進路が見つかったのはゴール前300mほど。そして進路が空いてから一気に差を詰めてゴール寸前での大逆転劇だった。

 この時、デアリングタクトは進路が空いた瞬間から一気にトップスピードへと加速して行った。実は、サラブレッドがトップスピードに加速するのには時間がかかる。人間の体重を80kgとすると、サラブレッドと騎手を合わせた体重は大体人間の6〜7倍。物理的に、加速に要するエネルギーも6〜7倍必要なのだ。一方で、人間は加速するために右足・左足で交互に地面を蹴って加速して行くのに対し、サラブレッドは走法的に加速に使えるのは一方の脚のみ。このことから、サラブレッドが加速するのにかかる時間は想像以上に長い。

 というわけで、普通ゴール前300mまで詰まってしまうと、そこからトップスピードに乗せるのに時間がかかるため、普通前を捕らえる事が出来ない。それを可能にしたのが、デアリングタクトの持つ並外れた加速力という事になる。つまりデアリングタクトは、一瞬でトップスピードに載せることのできる加速力が一番の持ち味になる。実際、台頭のきっかけとなったエルフィンステークスでも、一瞬の加速力で他馬を置き去りにしている。

 逆に得意ではないのは2020年秋華賞のようなレースになるだろう。デアリングタクトが完勝を収めたレースなのだが、同日の他のレースと比較してもタイムはかなり微妙、パフォーマンスも地味なものになってしまっている。

 このレースでは稍重馬場の中ハイペースで淡々と進んでいく展開となり、直線にトップスピードを引き出す余力を持てない展開となった。その中でデアリングタクトは横綱競馬で抜け出す競馬を選択するのだが、結果は上述の通り。トップスピードを封じられるとパフォーマンスがかなり落ちてしまう。

 しかし、この時デアリングタクトは発走までずっと極端なイレコミを見せており、そこで体力を消耗してパフォーマンスを落とした可能性も否めない。ベストなのはトップスピードを引き出せる展開なのは間違い無いだろうが、秋華賞のようなスタミナ戦でも、精神面が整えば最上位でも戦えるかもしれない。逆に言えば、父親から受け継いだ気性難もまた彼女の弱点でもある。

展開予想 

 ヨシオが逃げ宣言。そこにトーラスジェミニも絡むだろうが、後続の馬からは無視される可能性が高い。実質、カレンブーケドールの位置取りがペースを握ることになりそう。カレンとしては極端なスローペースになるのだけは絶対に嫌なので、序盤のペースは早くなりそう。ただ、ヨシオはともかく、トーラスジェミニは玉砕覚悟の逃げ馬という訳ではないので、中盤どこかでペースは緩むはず。1000m通過は60〜61秒あたりになって縦長の展開。コントレイル・アーモンドアイはカレンブーケドールを見ながらの位置、そしてデアリングタクトは中団から後方あたりだろう。

 スパートの地点はどこになるだろうか。主導権を握りそうなのはカレンブーケドール・コントレイル・アーモンドアイあたりだろうか。どの馬もロングスパートのスタミナ勝負には持ち込みたく無いはず。であれば、やはり4コーナーあたりからスパートがかかりそう。

 馬場としては普通の高速馬場のため、この位置からのスパートであれば必ずゴール前では減速する。つまりスピードの全てを出し切れる展開になる訳なので、どれだけスピードを持続させられるかが勝負の分かれ目になりそうだ。

予想

以下のオッズは全て前日オッズ。

◎コントレイル: 2番人気(3.1倍)

 三冠馬三頭の中で最強はコントレイルだと思っている。抜群の競馬センス、どんな展開でも崩れない底力、そして秘めたるスピード能力。おそらく、来年以降の競馬を引っ張って行くのはこの馬になるだろう。能力的には不安は全くない。

 ただし、本命にするにあたって不安なのは展開面。コントレイルはアーモンドアイを意識しながらレースを進めることになると思うのだが、そうなると必然的に馬場の内側をタイトに回ることになる。ネックになるのはヨシオ・トーラスジェミニの逃げ馬2頭で、この2頭が直線早々脱落してしまうと、コントレイルの進路が塞がれてしまう恐れがある。そのゴチャついた中進路を探している内に、他馬が加速力に物を言わせて大外から突き抜ける... という可能性は存在する。

 しかし、コントレイルはあらゆる能力が高い馬だ。そのような事態になっても進路を見つけ次第、スッと加速するという能力も持っているはず。直線詰まる事態になっても、それが致命的になる可能性は小さいだろう。そうであれば。

○グローリーヴェイズ: 4番人気(19.6倍)

 昨年の香港ヴァーズ覇者。かなり不気味である。

 2400m以上のレースではかなり安定した成績を残している。基本的にはどのようなレースにも対応できるのだが、おそらく本質は2019年の天皇賞(春)。スローペースからのトップスピード戦の中、フィエールマンと共に後続を6馬身千切ってのデットヒートを繰り広げた。

 フィエールマンがトップスピード戦でアーモンドアイと互角のレースをした訳なので、グローリーヴェイズもそれに匹敵する能力を持っているはず。であれば、このメンバーの中でもトップスピード能力で他馬を圧倒してもおかしくは無い。どうしても三冠馬3頭が注目されるが、香港ヴァーズを圧勝しているように、この馬も現役トップクラスの実力がある。

▲デアリングタクト: 3番人気(3.6倍)

 加速力だけならば全馬随一。スパートが遅れる展開になればデアリングタクトが突き抜けるはず。

 残念ながら東京競馬場でスパートが極端に遅れることは考えられないが、それでもトップスピード能力が秀でているのは間違いない。三強の中では最も後ろからの競馬になるため、前の馬が下がってくる不利も受けることは無いだろう。まともならばコントレイルを逆転するかもしれない。

 不安なのは気性難。秋華賞のイレコミ方は酷かったため、それと同じような状況になれば自滅する可能性がある。本命にしようかなとは思ったけど、流石にリスクがあるかな...

△アーモンドアイ: 1番人気(2.1倍)

 三冠馬の中では評価が一番下になる。これまでの実績はとても評価するが、やはり超高速馬場以外ではパフォーマンスを落とすこと、そして2400mと距離が長いこと。

 2018年ジャパンカップでは圧勝したが、そのレースは極端なスピード勝負になってのものであり、スタミナはほとんど問われない展開となっていた。翻って、今回は通常の高速馬場である。今回は2400mのスタミナがある程度問われてしまう。有馬記念でも見せてしまったが、スタミナが問われる展開になると脆くなってしまうため、ここでアーモンドアイを狙うのはリスクがある。

 アーモンドアイには2400mは長いのか? という問いがあるみたいだけど、自分は長いと思う。アーモンドアイの適性距離は2000m前後で、その類稀なるスピード能力で1600mも2400mも制圧してきたのがアーモンドアイという馬なのだと思っている。そのスピードが削がれれば、2400mの適正外距離はちょっと厳しいというのが自分の見方。とはいえ、3年間競馬界を引っ張ってきた偉大なる名馬である。どんな形であれ、無事に、立派に、ラストランを完走して欲しい。

△キセキ: 7番人気(43.7倍)

 この馬だって2018年ジャパンカップを2:20.9で走り抜けている。実力はあるのだが、その前にはいつも一頭強い馬がいる。それでもひたむきに走り続ける姿は応援したくなってしまう。この評価も応援の気持ちが強い。

 実際は出遅れ癖もあるし厳しいと思う。しかし、前走から2400mと距離が延びるのはキセキにとってはプラス。それに展開が噛み合えば、僅かながら光明が見えるかもしれない。実際には厳しいだろうけど...

△ミッキースワロー: 12番人気(164.5倍)

 大穴で一頭。最近はGII・GIIIのレースで堅実な結果を残している。直近のレースにはスタミナ戦が多いのだが、ミッキースワローが初めて台頭したのは2017年のセントライト記念だった。

 道中はスローペース、スパート地点も極端に遅く、後ろにいる馬は到底届かない展開だった。その中でミッキースワローは6番手から末脚を爆発させ前の馬を問答無用で置き去りにし、加速し続けたままゴールした。この当時は一級品のスピードと加速力を持った馬だった。

 その後はその加速力を見せつけるチャンスがあまり訪れていない。2019年エプソムカップ(GIII)では得意なはずのトップスピード勝負になったものの惨敗している。そのエプソムカップの時が特別調子が悪かった、ということであれば、このジャパンカップで数年ぶりに末脚を爆発させられる可能性がある。