打ち首こくまろ

限界オタクの最終処分場

「楠栞桜さんゴースティング疑惑」が泥沼化してる件

 kokukoku.hatenablog.com

 一ヶ月経っても収束しない炎上って見た事が無い。日本インターネット史上・麻雀界史上に残る歴史的事件となりつつある通称「ec騒動」。

 5chで他VTuberへの誹謗中傷、情報漏洩の嫌疑が掛けられている楠栞桜さんは8月20日の活動休止宣言以来、ほとんど沈黙を保ったままだが、その間も彼女に関する様々な疑惑が掘り起こされている。

 その中で取りあげたいのは「ゴースティング疑惑」。ゴースティングとは、別の配信者の画面を見ながら自分のプレイを行う行為のこと。麻雀以外でもFPSなどのネット対戦ゲームで行われている立派な不正行為で、発覚するとBANを含めた処分が下るのが一般的。

 楠栞桜さんのゴースティング疑惑とは、これまで彼女が行ってきた生配信の中で、他のVtuberや麻雀プロを相手にゴースティングを行ってきたのではないかというもの。楠さんは麻雀系VTuberの第一人者であり、麻雀ブームを牽引してきた代表的な人物である。その人が麻雀で不正行為を働いていたとなればこれは大問題だ。疑惑が立ち上がってから今日まで、様々な検証や議論が進められている。

 ...のだが、このゴースティング疑惑の議論、論点が全然整理されていなかったり、何のためにやっているのか意味不明だったりで、現状ただ二手に分かれての泥沼のしばき合いにしかなっていない。これではいつまで経っても議論は進まないし、炎上は長引く一方だ。炎上が長引く事は楠さんにとってはもちろん、麻雀界にとっても大きなマイナスでしかない。ちょっと見ていられないので、ゴースティング疑惑周りについて思うことをつらつら書いていこうと思う。

 なお、僕はこの件について別に中立でもなんでもない。正直、楠栞桜さんはかなり高い確率でゴースティングしていると思う。その上で以下の事を主張していきたい。

  • 例え生配信のバラエティであっても、ゴースティングは許されない
    • ゴースティングはイカサマの一種であり、それを容認することは麻雀に対するイメージダウンである
  • 現状のゴースティング検証は無意味かつ有害
    • どれだけ怪しい場面を積み上げたところで、グレーを黒にする事はできない
    • セオリーに則っていない打牌を槍玉に挙げることは初心者を萎縮させる事に繋がる

ゴースティング自体の是非について

 そもそもだが、「仮に楠さんがゴースティングしていたとしても、それは責められるべきなのか?」という話がある。俎上に載っているのは全て生配信での企画の中であり、賞金や称号などの報酬が設定されている大会ではない。いわゆる「視聴者を楽しませるためのバラエティ企画」の中での疑惑なのだから、別にそこでゴースティングしていたとしても大した問題ではないのでは? という声がいくつか見られた。麻雀業界の中の人からもあった。

 断言するが、バラエティの中であったとしてもゴースティングは立派な不正行為であり、責められるべき行為だ。ゴースティングは麻雀のゲーム性を台無しにする行為で、対局相手にとって失礼極まりないだけでなく、楠さんとVTuberや麻雀プロとの真剣勝負を期待して見守っている視聴者への裏切りでもある。

 そして何より、ゴースティングは麻雀においては立派なイカサマだ。どうしても賭博や不正行為など、麻雀はダーティなイメージを持たれやすいが、これを払拭するために麻雀業界は長年様々な努力を行なってきた。全自動卓によって意図的な牌の積み込みは行えなくなったし、麻雀プロ同士の対局も非常に厳しいルールの中行われている(賛否両論はあるが)。しかし、そのような努力をしていることは中々世の中に伝わらず、麻雀のイメージは未だにダーティなままだった。

 その状況を打破したのが他ならぬ楠さんだ。VTuberというフォーマットで楽しく麻雀を打ってみせる彼女の姿が、今まで麻雀に触れようとも思っていなかった層を引き寄せ、そして麻雀ブームが成立したのだ*1。そんな中、「バラエティならばイカサマOK」と主張するのは、麻雀に対するクリーンなイメージを浸透させた楠さんの功績を全てドブに捨てる行為に他ならない。このような主張をしていた麻雀業界の人がいて、その人はおそらく楠さんを庇いたかったのだろうが、自分の言っていることをよく考えてちょっと反省した方がいいと思う。

ゴースティング疑惑の検証について

 さて、楠さんのゴースティング疑惑については有志によって検証が進められている。ある人はゴースティングが疑われる場面を20個以上列挙し、それぞれについて打牌の不自然さを指摘している。その記事をもとにしてある人は楠さんを叩き、ある人は「その検証はおかしくない?」と反証を試みて記事を公開する。その記事に対して擁護や反論、そしてエスカレートしてレスバトルに発展して... というのが最近のゴースティング疑惑界隈のトレンドになっている。

 盛り上がっているところ申し訳ないが、正直言ってゴースティング疑惑の検証はマジで無意味だし、やめた方がいいと思う。理由は二つあって、一つはいくら検証しても疑惑の立証は不可能なこと、もう一つはその検証自体が麻雀界に悪影響を及ぼしかねないこと、特に初心者が萎縮しかねないこと。

 note.com

 申し訳ないがこちらの記事を引用させていただく。この記事には楠さんのゴースティング疑惑の主要なものがあらかた記載されている。(以下、どうしてもこの記事に対する言及が多くなってしまうが、当然ながら著者に対する批判は行なっていない事に留意してほしい)

 こちらの記事には数々の疑惑について、確信度に基づいてランク付けが行われている。最高位のSSSランクは「誰の目から見てもゴースティングやってる」レベルのものに付けられていると思われる。

 ただ、そのSSSランクの疑惑を持ってしても、残念ながら「間違いなくゴースティングしてる」と断言できるレベルのものではない。SSSランクの疑惑には以下のような反論が考えられる。

  • その5: もう手挙げちゃってるもんねwww
    • 多井プロの姿と彼の手牌は画面上重なっていない。手牌を隠して配信画面を見ていた事は考えられる
  • その8:こーしょーくんあの、直撮りじゃないんで、そこ押さえても、あの~関係ないかなあ
    • 楠さんが配信画面を見ていなかったとしても、話の流れと土田プロの発言から、土田プロが手元のカメラを手で覆った事はギリギリ推察可能
  • その19:ダマテンへの一発消しと一点読み
    • 話の流れより郡道さんがテンパイした事は分かる。それを受けてリーチされたと勘違いした可能性は考えられる
  • その20:違うサインの牌で差し込み
    • ルイスさんと共に楠さんもサインを間違えた可能性はある

 いずれの反論も、「楠さんはゴースティングをしていた」に比べれば正直とても小さい可能性になり、どうしようもない無理筋の擁護に思う人もいるかもしれない。しかし、いずれの反論も特に荒唐無稽な訳では無く、現実的に発生しうる程度には大きな可能性であることに注意してほしい。自分の映り方を確認するために配信画面を見ながら対局する事は考えられるし、1人が間違えるならば2人同時に間違える事だってあり得る。これらの合理的な反論を全て排除することが出来て、初めて疑惑がグレーから黒に変わる。このレベルの検証ではとてもゴースティングしていると断言できない。

 当たり前だが、ある人物を「不正行為をした」として断罪する際には、それ相応の覚悟と、「その人物が不正行為をした事以外に考えられない」と言える程の証拠が必要だ。確たる証拠もないのに人を非難するのは、冤罪を生み出しかねない絶対にやってはいけない行為である*2

 記事に戻る。SSランク以下の疑惑は全て楠さんのセオリー通りでない不自然な打牌を疑惑の根拠としているのだが、正直これもゴースティングの根拠としては弱い。

 唐突にFPSにおけるゴースティングを考えてみる。FPSでは移動方向も自由だし、敵に出会った時に交戦するか、遮蔽物に隠れながら進むか、脇道に逸れてアイテムを回収するかなど、常に無数の選択肢を選びながら進まなければならない。ここでゴースティングを行った場合、何の情報もない上に無数にある選択肢を全て無視して、一直線に配信者を狙って突き進む事になり、これは極めて不自然なプレイになる。しかし、FPSにおいてゴースティングを理由にBANとなった事例はほとんど存在しない*3。あらゆるFPSにおいてゴースティングは不正行為だと定義されているのにも関わらずである。この事から、運営であってもあるプレイヤーをゴースティングしていると断定することが極めて難しいことが分かる。

 いわんや麻雀をや。麻雀は最大14個の打牌+ポン・チー・カン・ロンの選択肢しか存在せず、どれほど不自然な選択肢を取り続けても「偶然に過ぎない」可能性を排除できない。不自然な打牌をいくら積み上げたところで、偶然が成り立つ確率が少しずつ小さくなるだけであり、ゼロになることは決してない。

 そもそも、「麻雀のセオリーからするとこの場面でこの打牌はあり得ない」といった検証は楠さん相手にはあまり意味が無いと思う。楠さんは麻雀そこまで上手くはないというのは最早周知の事実であり、そこでいくらセオリーに則って検証を行っても、それは打牌批判でありゴースティング検証ではない。現状の検証は楠さんが麻雀が上手い事を前提として行われているが、そもそもその前提が成り立っていない。

 結局、打牌内容からゴースティングの有無を検証するというアプローチそのものが間違っているような気がする。ゴースティングをしているから打牌内容が不自然になるのであって、打牌内容が不自然だからと言ってゴースティングしていることにはならない。不自然な打牌内容を積み上げても「ゴースティングしているかも?」が大きくなっていくだけで、「絶対にゴースティングしている!」には一生辿り着けない。グレーの色鉛筆でいくら塗りつぶしても、グレーの色が濃くなるだけで黒色にはならない。黒にするためには楠さんがゴースティングしている現場を押さえる必要がある訳で、それは一般人の我々には不可能な話である。

 また、先も書いた通り、楠さんは麻雀が大して上手くない。その程度のスキル者の打牌を取り上げてセオリーに則ってないからゴースティングと言うのは、麻雀初心者にとってはとても恐ろしい話のように思える。上級者にとって不自然に思える打牌をしたら、即ゴースティングが疑われると恐怖感を覚えるのではないだろうか。このレベルの疑惑を旗印に楠さんを叩く事は、かえって麻雀界に悪影響を及ぼす可能性がある事は分かっていてほしい。

ゴースティング疑惑がここまで盛り上がっていることについて

 そもそもの話、上記記事にあるゴースティング疑惑は全てYoutubeで行われた生配信が舞台であり、リアルタイムでも数千人、アーカイブなら数万〜数十万人が閲覧しているもの。それらは何も当時から問題視されていた訳では無く、ec騒動の後から注目され始めたものであることに注意してほしい。要はゴースティング疑惑はそれ単体で成り立っているものでは無く、楠さんに対する信用が暴落して初めて成立した疑惑ということである。

 楠さんの信用が暴落したのは、以前も書いた通り騒動に対する釈明が不誠実極まりないものだったからだ。5chに書き込みを行なっていた事は言い逃れ不可能であったにも関わらず、それを根拠も示さず完全否定するような声明を出した。結果、その声明も含めて楠さんの全てに疑惑の目が向けられてしまった。初動対応を根本的に間違えてしまった結果であり、厳しい言い方をすれば自業自得なのだが、楠さんだけで無く広範囲に悪い影響を及ぼし続けているのはなんだかなぁと言ったところ。

 何度も言うが、ゴースティングについていくら検証を重ねてもゴールに辿り着く事はない。現状はゴースティング疑惑を題材にしたレスバトルにしかなってないと思うし、やってる本人たちは楽しそうなんだけど、あんまり麻雀に対するイメージを悪くさせないでほしいと思う。

 

余談: 中立の幻想について

 某Youtuberのせいで「ゴースティング疑惑に言及する際にはまず己の立場を開陳しなければならない」という謎の風潮が生まれてしまったが、マジで意味不明である。ある意見を表明するのに、地位や立場なんて関係ない。主張の信憑性や価値はその主張そのものの質によって決まる。良質な主張は読者の納得を得て注目を集め、質の低い主張は無視されるかしばき回される。それだけだ。「筆者がどういう人か分からなければ主張の正しさが分からない」と言う人はちゃんと国語の授業を受けた方がいい。

 「筆者が中立の立場であること」と「筆者の主張に客観性があること」は何の関係もない。そんな事も分からず、反論してきた人をその人の属性を元に罵倒するような人間はYoutubeから出て行って一生mildomで配信してほしい。*4

*1:もちろん、Mリーグの成立や雀魂のサービス開始もあるが、それでも楠さんの存在がなければここまで大きなブームにならなかったと思う

*2:以前の記事で「楠さんはドルアンスレに書き込みをしていた事に間違いない」と書いたが、自分はそう書くだけの客観的証拠があると判断しているし、そう主張する覚悟も持っている

*3:Googleで調べた限りの情報なので、認識が誤っているならばコメント欄で指摘してほしい

*4:Youtubeトップ画面にレコメンドされてきて困っている

ec騒動で楠栞桜さんはどうするべきだったか

 というお知らせがネットを震撼させたのが一週間前。僕はエンジニアなので、はじめは情報を流出させたnoteの動向を注視していたのだが、そのうちこの事件によって大きな被害を被ることになる楠栞桜さんに興味が移ってきた。

www.youtube.com

 5月初め頃からVtuberの動画・配信を見始めるようになったのだけど、そんな新参でも知っているくらい楠栞桜さんは有名なVtuberだ。特に麻雀関連の活動には目を見張るものがあり、麻雀配信はもとより、麻雀大会のアンバサダーを務める、麻雀プロとのコラボ配信を行うなど、昨今の麻雀ブームを力強く牽引していた、麻雀界の重要人物だった。僕も彼女に影響されて雀魂に登録し、現在も日々麻雀を打っている(まだ雀傑1です)。

 そんな彼女だったが、noteのIP流出により一気に疑惑の人となってしまった。その疑惑とは端的に言うと、5chで他Vtuberの誹謗中傷・内部情報リークなどの悪質な書き込みをしていた人間のIPアドレスが、noteから流出した楠さんのアドレスと一致していたというもの。前から疑惑が燻っていたらしく、それがIP流出事件を契機に一気に爆発した格好だ。

 一応エンジニアの端くれなので、IPアドレスが一致しているだけで本人と断定できないのは重々承知している。この疑惑に最初に触れた時も「そんな訳あるか」と思っていた。思っていたのだけど、情報を精査する限り、楠さんが5chに書き込みをしていたことはほぼ間違いないと考えが変わった。

 一方で、楠さん側は早い段階から疑惑を完全否定するなどしているが、それで疑惑の目を交わす事はできず、新たなる疑惑が日々発掘され続けるなど、炎上対応に現在まで失敗し続けている。楠さんは白か黒かという議論は交わされているものの、楠さんはこのインシデントに対してどのように対応するべきだったかに着目した考察は僕の見る限りは無かった。人間は失敗に学ぶ生き物なので、この楠さんの大失敗事例を元にして、彼女は何を間違っているのか、僕たちはここから何を学ぶべきか考えていきたい。

 結論から先に述べるが、楠さんは炎上時、以下のような対応をすべきだった(し、今からでも軌道修正してこうするべき)。

  • 謝るべきところは謝り、事実とは違うことについては、事実とは違うと論理的に主張するべき
    • 雑に全てを否定すると有志の検証により嘘が暴かれてしまい、心証が非常に悪くなる
    • どこからを事実として認めて、どこからは事実ではないのか、きちんと明文化して宣言するべき
  • 最低限、6月以降5chに書き込みを行っていた事は言い逃れ不可能なので認めるべき
    • これについて嘘をつくのは楠さんの言動自体が信用できないことになり非常に不利
    • これを認めることによるダメージは実は相対的に小さい

客観情報の整理

 先ほどの通り、この疑惑は一言で言うと「楠さんが5chに書き込みをしていた」というものだが、その詳細は楠さんの前世、5chの仕様にも関わってかなり複雑なものになっている。しかし、これを整理しなければこの疑惑について冷静な議論が出来なくなってしまう。少々お付き合い頂きたい。

「夜桜たま」時代と「76」

 まず、楠さんは昨年12月まで「夜桜たま」というVtuberとして活動していた(本人から明言されてはいないが、公然の事実)。夜桜たまは「アイドル部」というVtuberグループに所属しており、チャンネル登録者数10万人を超える人気Vtuberだった(この頃からも麻雀に関する活動を行っている)。

 しかし昨年10月頃より、夜桜たまと「アイドル部」を運営するアップランド社との関係が悪化。夜桜たまがそれを訴える配信を行ったのを皮切りに、夜桜たまと他のアイドル部メンバーとの間にも大きな亀裂が走り、各メンバーのファン同士による誹謗中傷合戦が繰り広げられるなど、大きな騒動となった。結局、夜桜たまは12月4日に契約解除となる。アイドル部も人気失墜に加えその後も配信や動画が荒らされるなど、双方共に深刻なダメージを負った。

 この騒動の10月頃から12月初め頃にかけて、5chの「アイドル部アンチスレ」にアイドル部に関するリーク情報が多数書き込まれる。その内容はアイドル部の内部事情やdiscordの画面に加え、夜桜たまと対立しているVtuber個人情報などを含めた苛烈なものだった。

 ところで、アイドル部アンチスレには「ワッチョイ」なるものが表示される仕様になっている。ワッチョイとはIDのようなもので、IPアドレス・プロバイダ・ブラウザによって自動的に決定される。このうち特定の2桁はプロバイダ名によって決定される。前出のようなリーク情報を書き込んだ者のプロバイダ部のワッチョイは「76」だった。後の検証により、「76」はリークと共に、他アイドル部メンバーのdisや夜桜たまの擁護を数多く書き込んでいた事が明らかになる。

「楠栞桜」転生と「ec」

 契約解除から3週間後、個人運営の「楠栞桜」として活動を再開する。再開後は瞬く間に人気を集め、数ヶ月後には夜桜たま時代のチャンネル登録者数を抜き去る。活動の幅も広げ、今年6月頃には麻雀ブームの第一人者としての地位を確固たるものにした。

 一方、5月4日にアイドル部アンチスレとある書き込みが行われた。「楠さんが天鳳で三段に昇段した」という内容だったのだが、書き込まれた時間帯にはまだ外部から閲覧できる成績には反映されていない、つまり通常は本人以外知り得ないような内容だった。この人物のワッチョイは「ec」。「ec」も後の検証により、楠栞桜さんの擁護やコラボ相手へのdis、他Vtuberの前世を晒すなどの行為を多数行っている事が明らかになっている。

IP表示、疑惑の高まり、そしてIP流出

 5月16日頃より、アイドル部アンチスレの書き込みに書き込み元IPアドレスが表示されるようになる。ここでも「ec」は楠栞桜さんに関する擁護や、他Vtuberの前世に関する情報を行っていた。「ec」のIPアドレスは「222.4.120.217」である事が多かった。

 「222.4.120.217」のこの時期の特筆すべき書き込みとしては、近代麻雀の新連載の漫画家リークだろう。楠栞桜さんを題材とした漫画が近代麻雀に連載されることになったのだが、6月9日に「222.4.120.217」が「多分こいつ」としてある漫画家のtwitterアカウントを書き込んでいる。実際にその漫画家が連載を担当することになったのだが、それが一般に公表されたのは7月31日だった。

 7月上旬、楠栞桜さんのある行動により5chにアンチスレが立てられ、その中で「ec」「76」の書き込みに注目が集まるようになった。特に本人しか知り得ないはずの天鳳速報、アイドル部のメンバーに対するリークを含めた攻撃により、「ecや76は楠栞桜さん本人なのでは」という疑惑が膨らみ始めた。この疑惑は5ch内で盛り上がりを見せ、ニコニコ動画などにもこの事についての動画も投稿された。この頃から「222.4.120.217」による書き込みは激減する。

note.com

 7月31日、この騒動について楠さん側からの声明が発表される。キッパリを事実を否定する内容で、悪意のある内容には法的措置を取るという内容だった。この時点では「ec = 楠栞桜」という筋書きは5ch内の憶測に過ぎず、楠さん側を信じる人が大半だったと思う(自分もそうだった)。

 しかし風向きは急変した。8月14日、note社によるIP流出の脆弱性が発覚する。記事投稿者のIPアドレスがhtmlソースコード内にバッチリ記載されていたというお粗末過ぎる内容だったのだが、楠さんの投稿記事から漏洩したIPアドレスは「222.4.120.217」。アイドル部アンチスレに書き込まれていたアドレスと一致していた。

楠栞桜さんとアンチスレ

 楠さんは本当にアンチスレに書き込んでいたのだろうか? IPアドレスの一致こそあれ、それは改竄可能なものだし、IPアドレスを共用しているケースだって普通にある。そのIPアドレスが、楠さんとアンチスレ住人との間で偶然に一致する確率は、決して無視できる程小さくはない。

 ただこの件に関しては、自分は下記の動画が決定的証拠だと思っている。

www.nicovideo.jp

 上記の動画の通り、楠さんは配信中、明らかに何かしらの端末の操作を行っている。そしてその時間と、アンチスレに「222.4.120.217」が書き込みを行った時間は一致している。これだけで断定する事は当然出来ないのだが、強力な証拠である事には変わりないし、他にも様々な証拠があることを照らして考えれば、楠さんはアンチスレに書き込みしていたという見方に合理的な疑いは無い。

 正直これだけ証拠が揃っている以上、「楠さんは5chに書き込みをしていない」と主張するのであれば、その立証責任は楠さん側に存在するだろう。例えば、5chやプロバイダに「ec」が自分でない事の確認を行う、配信中書き込みを行っていたと見られる時間に実際に何を行っていたか、客観的証拠と共に説明するなど、手段は様々考えられる。手を尽くして自分は無実だと証明しなければならない。

アンチスレに書き込んでいたからと言って何なのさ

 ただし、アンチスレに書き込んでいたという事実は、疑惑の全てが真である事を証明しない。

 少なくとも「222.4.120.217」のIPアドレスの書き込みの大半は楠さんのものだと推察されるが、それがIPアドレス表示前の「ec」「76」と同一人物であるとは言えない。前述の通り、「ec」はプロバイダ名によって固定の値であるため、IPアドレスに比べて一意性が著しく低い。「222.4.120.217」も「ec」だからと言って、過去の「ec」の書き込みが全て楠さんのものだとは決して断言出来ない。さらに「76」はプロバイダ名すら異なるため、さらに疑わしくなる。現在のところ「ec」と「222.4.120.217」を結び付けるものはプロバイダ名と書き込み内容しか無いためこの疑惑はほぼ憶測、つまり「ecと76は自分ではない」という主張は十分に成立する。

 さて、「222.4.120.217」が楠栞桜さん自身だと認めた時、そのダメージはどれくらいのものになるだろうか。冷静に考えてみると、それは意外と大きくない事がわかる。

 例えば、この時期には他Vtuberの前世を示唆するような書き込みをしていたのだが、そんなものVtuberの前世なんて公然の秘密としか言いようがない。Vtuberがデビューする度に前世について執拗な詮索が行われるのが一般的な現在において、この行為が特別悪質性が高いとは言えない(モラル的には印象悪いが)。

 また、近代麻雀の連載漫画家のリークについて。こちらは楠さんも釈明していたのだが、彼女に正式に作者の名前が伝えられたのは6/23(金)とのこと。おそらくこのメールは捏造ではないだろうし、そうであるならばこれは竹書房側から楠さんに対し、6月初め頃に非公式な形で伝えられた可能性が高い。それを聞いてはしゃいで5chに書き込んだのであれば、まぁ許しちゃおうかなという気分にはなるし、竹書房側の情報コンプライアンスだってどうなのという話になる。

 真に問題なのは「アイドル部アンチスレ」に書き込んでいた事それ自体という事になるだろうが、夜桜たま時代のことを思えばそうするのには十分な理由があるし、モラル的には印象悪いがそこまで責められるものではない。

 上記の通り、「222.4.120.217」の書き込みは道徳的にはアウトだが、謝って許される物が大半である事がわかる。

曖昧模糊の釈明文章

 以上の事実の整理を元にして考えると、楠栞桜さんの炎上後の対応は明らかに失敗している。

note.com

 上記がIP流出後最初の楠さん側の公式声明となるのだが、具体的な事実を一切書いておらず、疑惑については「私が皆様を裏切るような書き込みをしたという事実はありません。」という曖昧すぎる一文のみでしか釈明していない。

 この時点では騒動が大きく広がっているため、文章を曖昧にして何が発生しているのかについて明言を避ける事に何のメリットも無い。また、「皆様を裏切るような書き込み」というのが何を指しているのかもはっきりしない。政治家の答弁のように、何とでも言い逃れできる中身のない文章となってしまっている。逆に「これは何かを隠したいのでは?」と疑惑を深める事になってしまった。楠栞桜さんはこの文章を通して、この疑惑に対して誠実に対応しようとする事を全く伝えられていない。

 曖昧な文章にはもう一つ問題がある。「私が皆様を裏切るような書き込みをしたという事実はありません。」と述べる一方で、「逆に何をしたのか」という事実を文章内に全く記載していないため、この文章からは一連の疑惑の全てを否定しようとしているように読めてしまう。具体的には、「76」や「ec」はもちろん、「222.4.120.217」の書き込みも自分のものではないと主張する文章になってしまっている。

 前述の通り、「222.4.120.217」が楠さんである事はほぼ確実。そうであるのにこの主張をしてしまうのは、楠さんは釈明文章内で明らかに嘘をついている事になる。そうなると楠さんの言葉に全く信用が置けなくなり、根拠が乏しいはずの「76 = 楠栞桜説」の方が逆に説得力が高くなってしまう。

 楠栞桜さんは、事実を認めたとしても大したダメージが無いものまで全てを否認しているため、逆に全てを疑われる状態になってしまっている。苛烈な個人攻撃を繰り広げていた「76」が楠栞桜さんであるかどうか現時点では分からないが、そうした真偽が分からない情報までも全て事実として扱われて攻撃されている。これは楠さんの言動に対する信用が無くなってしまっているからだ。

事実に真摯であれ

 もっと言えば、楠栞桜さんは時流を読み間違えてしまった。7月31日時点では疑惑は疑惑のままであり、疑惑の立証責任は楠さんを追求する側にあり、楠さんは毅然とした態度を見せるだけで良かった。

 しかしIPアドレスという強力な証拠が流出してしまった8月14日の時にも、楠さんはただ毅然とした態度を見せるだけに終わってしまった。この時には疑惑は確信に変わっているフェーズであり、とても「毅然とした態度」だけで押し返せるものでは無くなっていた。楠さんには疑惑に対する説明責任が発生していたのだ。

 この説明責任から逃れる事はできない。沈黙を貫いて鎮静化を図ろうとしても、楠さんに対するダーティーなイメージはいつまでも払拭できないだろう。少数の有志により疑惑の検証が引き続き行われ、新たな疑惑が発見されたり、沈黙している間に誤りやデマが事実として固定化してしまうかもしれない。社会的な信用も失われたままになり、Vtuberとして今より上を目指す事は、もう出来なくなるかもしれない。

 繰り返しになるが、大事なのは事実を伝えること。謝るべきところは謝ること。そして、事実とは違うことについては、事実とは違うと論理的に主張することである。それ以外にダメージを最小化させる術はない。

 人間は弱い生き物なので、自分が不利になるような情報は隠しておきたくなるし、嘘もつきたくなる。それが自身が炎上に晒され、不特定多数の攻撃を受けるようになれば尚更である。しかし、そこで自身の弱さに甘んじていては、嘘は暴かれ、隠した情報は明るみになり、さらに傷口が広がるばかりだ。このようなインシデントが発生した時には、とにかく自身に関わる人全てに対して真摯であること、そして事実に対して真摯であることに尽きる。それが「誠意」と呼ばれるものだろう。

 楠栞桜さんがきちんと事実と向き合い、正当な形で戻ってくる日を待っています。

「皇室報道局」の正体と皇室フェイクニュースビジネスの闇

皇室フェイクニュースの謎

 Twitterのトレンドにこんなのが上がっていた。

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 元記事はこちら。

imperialism.news

 小室さん関係の報道久々に見たなぁと思いつつ、それよりも常軌を逸した記事の内容と、それを鵜呑みにして小室佳代氏を叩きまくるツイートがトレンドに乗っているのにかなり嫌な気持ちになった。

 前にも同じようなことがあった。半年前、Twitterで大いにバズりまくったこの記事。   kikunomon.news

 タイトルだけ見ると死ぬほど面白いんだけど、記事の内容は現実性が無さすぎるし、実名が悠仁さま以外出てこず信憑性もない。何よりこのソースの「菊ノ紋ニュース」なるメディア、信じられないことに皇室専門のニュースサイトであり、皇室関係のニュースが毎日数記事配信されるという女性自身も真っ青の超ハイペースで皇室ニュースを量産していた。常識的に考えれば明らかなフェイクニュースサイトだ。クソ狭い皇室の世界でこんなおもしろニュースが毎日生産されるなんてことは絶対有り得ないからだ。

 さらに「菊ノ紋ニュース」周りには面白いことがある。「菊ノ紋ニュース」のこのページには運営者情報が書かれているのだが、分かっている限り、このサイトを運営している「メディアイノベーション合同会社」は以下のサイトも同時に運営している。これを以下では「MI社グループ」と呼ぶことにする。

koshitsu.today

kourozen.com

sekai-nippon.net

koshitsu-nanameyomi.com

tateyomi.info

 絶対おかしいだろ!!!!!!!!!!!

 どれもこれも皇室専門ニュースサイト。「菊ノ紋ニュース」の存在だけでも怪しいのに6倍だぞ6倍。

 これらのサイトは「菊ノ紋ニュース」以外は現在いずれも更新停止しているようだが、一時期はこれらのサイトを同時に運営し、全皇室ジャーナリストが束になっても敵わない量の記事を毎日量産していたのだ。当たり前だがその中身はまぁ酷い。スキャンダラスなタイトルが付けられているが、内容は全て憶測と匿名記者からの伝聞で構成されている。水を水で薄めた飲み物にキャッチーなラベルを貼り付けて売り付けるようなもの。買う方もどうかしてるのだが...

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 ちなみに「菊ノ紋ニュース」だが、現在に至ってはニュースにすらなっていない。毎日配信される記事はどれも本文は一切書かれておらず、出所不明のスキャンダルに対し「口コミ」「国民の声」と称して皇族への罵詈雑言が書き並べ立てられている、信じられないぐらいガチでホラーなサイトに生まれ変わっている。そしてそれに読者からの追加の罵詈雑言コメントが多数ついている。この世の終わりか。

「皇室報道局」という新手

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 さて、冒頭の記事に戻る。こちらのソース「皇室報道局」もまた皇室専門ニュースサイトであり、皇室関係のニュースを1日数本お届けする怪しすぎるメディアだ。お問い合わせページには謎の運営者と適当な住所、実在するのかもわからない編集長の名前が記載されている。仕方がないので「皇室報道局」でググる

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 皇室フェイクニュース仲間として「菊ノ紋ニュース」は分かるが、「皇室問題研究室」とは?

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 デザイン同じやんけ!!!!!!!!!!!!!

 という訳で、「メディアイノベーション合同会社」の他にも、皇室関係のサイトを複数運営してフェイクニュースを垂れ流している組織を発見してしまった。皇室フェイクニュース業界というアンダーグラウンドビジネス、まさか競合他社がいるとは...

 しかし以下の通り、このグループではメディアを複数持っていることを公言している。

imperatoria.net

 散らばっている情報をまとめると、皇室の今後を憂いていた元宮内庁職員・小内誠一氏が、2019年11月に「皇室是々非々自録」というサイトを公開したのが始まり。そのサイトが徐々に更新停止となり、その間の2020年2月に「皇室「是々非々」実録」が公開。そして5月にはこのお知らせの通り「皇室問題研究室」を公開し移転(しかし「実録」の更新も続いている)、さらに6月27日は「身の安全とリスク分散のため」として「皇室報道局」を新たに公開。小内誠一氏は、昨年11月から半年の間に、ほぼ同内容のニュースメディアを4つ立ち上げている。これらのサイトを「小内グループ」と呼ぶことにする。

 当然、小内グループのサイトも全てフェイクニュースサイトだ。記事の内容は同じく他週刊誌の要約や匿名記者からの又聞きでほとんどが占められているし、そもそも皇室関係の記事を複数メディアで毎日配信するということが、誠実なジャーナリズムを前提にしていればあり得ない。「皇室の今後を憂いて」サイトまで立ち上げた人間が、そんな適当な仕事をするだろうか? サイトにはもっともらしいことが書かれているが、信憑性ゼロのフェイクニュースサイトなので絶対に鵜呑みにしないように気をつけてほしいし、Twitter脊髄反射で誹謗中傷を書き込んでいた人は反省するか再発防止のため脊髄を抜くかしてほしい。

 ...というところで終わってもいいのだけれども。

点と線

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 「菊ノ紋ニュース」と見比べてみると、なんとなく、なんとなく「皇室報道局」のサイトと似てるように見えない?

 いや、見た目は当然大きく違うんだけど、デザインのダサさは共通している。およそ皇室メディアとしての風格がカケラも感じられない、個人ブログかと勘違いしてしまいそうなほど簡素で質素で貧相なデザイン。実際、MI社グループと小内グループのサイトは全てWordPressを利用して構築されている。両者共に、似たようなセンスの人がサイトのデザインを行ったんだろうなというのが分かる。

 ...果たして「似たような人」なのだろうか?

 whois情報を見てもロクな情報が得られなかったので困っていたのだが、見比べてみるとMI社グループと小内グループのサイトでは似たような画像が使われていることが分かる。どちらもモラルの低さはどっこいどっこいなので、ネットから適当に引っ張ってきた画像なのかもしれない。では以下はどうか。

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 これは小内グループの「皇室問題研究室」のこの記事より。「皇室の今後を憂いて」いる割にはテレビのスクショを平気で貼り付けるモラルの低さに頭を抱えるのだが、注目してほしいのは画面左側のコンソールに表示されているファイル名。スクリーンショット-9.jpg」という投げやりな名前が付けられているのだが、

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 全く同じファイル名・全く同じ内容の画像がMIグループの「菊ノ紋ニュース」のこの記事に掲載されている。これはどういう事だろうか? Google画像検索をしてみたが、この画像に「スクリーンショット-9.jpg」という名前がつけられているのはMI社グループ・小内グループのサイトのみだ。

 また、「皇室問題研究室」や「皇室報道局」は同じく「スクリーンショット-xxx.jpg(png)」というファイル名を掲載している記事が複数存在する。

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 例えばこの記事は先ほどの記事の10日前に作成されたものだが、ファイル名が「スクリーンショット-415.jpg」であり明らかに不自然だ。これはただの連番であり、過去に公開されているブログの素材であるなら、普通に考えてこの数字は9より小さい番号が与えられるはずだ。

 さらに、小内グループの記事の中で、「スクリーンショット-xxx.jpg(png)」の最小の連番は、「9」を除けば「皇室問題研究所」5月25日付のこの記事に登場する373。MI社グループの中で登場する最大の連番は「令和新聞」5月6日付のこの記事に登場する359小内グループとMI社グループでは似たようなファイルの採番方法を採用しながら、その番号帯は全く重なっていない。それどころか、小内グループはMI社グループの番号体系を引き継いでいるように見える。

 おかしな事は他にもある。「皇室報道局」が公開されたのは6月27日。前述のように「菊ノ紋ニュース」はニュース本文の代わりに罵詈雑言が記載されるようになったが、このような記事が初めて登場するのは6月26日公開分、6月28日公開分からは全てこの形式の記事となっている。

 上記のことより、以下の可能性が非常に高い。

  • メディアイノベーション合同会社」と「小内誠一氏のグループ」は実質同一の組織である
  • メディアイノベーション合同会社」は皇室関係のブログを多数立ち上げた。「小内誠一」なるペルソナを擁立した「皇室是々非々自録」もその一つである
  • 「菊ノ紋ニュース」以外の新規サイトは軒並み伸び悩んだが、「小内誠一」のキャラクターは好評を博したため、この枝を発展させようと試みた
  • 資源を集中させるため、「菊ノ紋ニュース」以外の新規サイトは全て更新を停止した
  • 「菊ノ紋ニュース」には固定層が多数いるため、PVを確保するために罵詈雑言オンリーの省エネ更新スタイルに切り替えた
  • 現状、「菊ノ紋ニュース」を執筆していた人間は「皇室問題研究室」「皇室報道局」に移って創作活動を続けている

 ここまで長々と書いてきてアレなんだけど、それはそうって感じだ。

皇室フェイクニュースの闇

 皇室フェイクニュースビジネス、以下の点でとてもよく出来ている。

  • 皇族に対する名誉毀損の告訴は、総理大臣が代理で行う必要がある(刑法第232条より)ため、告訴リスクが低い
  • 政治ネタのように派閥が存在せず事実について争われる事が少ない
  • その他のニュースのように、一般人が真贋を確かめる方法がない
  • 皇室ニュースを好む層は比較的年齢層が高く、情報の真贋を確かめるスキルを持っていないことが多い
  • そもそも、皇室ニュースを好む層は情報の真贋などどうでも良く、井戸端会議のネタや日頃の鬱憤をぶつける事が出来れば何でもいいと考えている(偏見)

 正しくメディアイノベーション。玉石混交の石だけを詰め合わせたものを垂れ流してもメディアは金を稼げるということを教えてくれる。日々遅くまで仕事し日々ネットでぶっ叩かれてる新聞記者がもの凄い目で睨んでいるぞ。

 しかしこれがTwitterのトレンドに載るってどうなの。Twitterやってるって事はある程度のネットリテラシー持ってるんかと思ってたけど。

 ニュースを見る際にオススメなのがソースを確認すること。ニュース記事のサイト名を見たり、yahooニュースなどのニュースサイトの場合は記事の配信元を確認する。見たこともない聞いたこともないサイトであれば読まない信じない。そこに書かれているものは新聞記者の1/1000以下の取材力で書かれた日記または感想文または小説なので、読んでも意味がないし、その内容を信じるなんて事があれば末代までバカにされるぞ。誰もバカにしなくても俺がバカにしてやるから安心してほしい。

 それにしても、この記事を書くためにMI社の皇室フェイクニュースサイトを見回ったんだけど、とにかく酷くて気分が悪くなった。記事の内容もそうだけど、それに乗じて皇室に対する悪意を剥き出しにしてコメントを書き込む人がこんなにいるのかと。記事の内容を信じちゃうのと、それに乗じてあんな酷い言葉まで吐けるという二重苦。

 もうネットが登場して25年。一般の人までもがネットに手を触れて情報の洪水に揉まれるようになって20年ぐらいか。もうそろそろ、こんな下らない事は終わりにしなければならない。そうするためにはWeb技術に何ができるだろう、とエンジニアの端くれとしては思う。

あなたの知らないミリシタMVの世界

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 Q. ズバリ、ミリシタのセールスポイントとは?

 豊富な楽曲と高頻度の楽曲追加、音ゲーにしては敷居の低い難易度、フルボイス&3Dのコミュなどなど、まぁ色々あるんだけど、もし仮に自分が「ミリシタどころかミリオンライブ・アイドルマスターを全く知らない人間」にミリシタを売り込むならば、僕はミリシタのハイクオリティなMVを激推しすると思う。

 ミリシタが登場した2017年6月、同様にMVを搭載していた音ゲーデレステぐらいしかなかったのだが(他にあったらごめん)、その後「ラブライブ!」や「ときめきアイドル」もMVを伴った音ゲーに参入、女性向けでも「あんさんぶるスターズ!」も参入しており、正直3DのMVを搭載している音ゲーはもう珍しくない。

 そんな状況でもあえてミリシタのMVを推すのは、そのMVのクオリティが他の追随を許していないと思うから。特に「細やかな指先の振り付け」「表現力豊かなカメラワーク」「楽曲の世界観を補強する照明・セット」へのミリシタのこだわりは尋常ではなく、これらのストロングポイントが他ゲームのMVに対する十分な差別化要因になっていると考える。

 そういうストロングポイントをミリシタの広報には強く推してほしいのだが、残念ながら広報は180回ガシャ無料以外宣伝する気は無いようなので、自分がこの記事の中で推していくことにする。この記事では「ミリシタを知らない人にも凄さが分かりやすい」ラインナップを心がけた。みなさんが周りの人にミリシタを推す際の参考になったり、ミリシタを知らない人への導入になったら幸いである。

花ざかりWeekend✿ - サビ

 まず最初に非常に分かりやすい例を1つ。昼間は地味に一生懸命働くOLが、金曜日の夜に街に繰り出して花開くという曲。ミリシタで一番バズりましたね。

 Bメロまではオフィス、サビは華やかな街と舞台がクッキリと分かれている曲なのだが、その切り替わりを「振り付けに合わせて上にスクロール」->「角度は同じだが、ステージ全体を映し出す開いた構図へ」という擬似カット割りで見事に表現している。カメラワークが楽曲の世界観を補強する、ミリシタの得意技の1つだ。

 ちなみに、このサビ突入の部分では音ゲーの譜面でも上フリックが割り当てられており、振り付け・カメラワーク・譜面が全てシンクロしている。ミリシタでも屈指の脳汁が出る場所。

待ちぼうけのLacrima - イントロ

 カメラワークが世界観を表現している例で分かりやすいものをもう1つ。真冬を舞台にした曲なので、天井から舞い落ちる紙片は当然、その日に降っている雪の比喩なのだが...

 それに加えてカメラの視線も天井から舞い降りて、アイドルを捉えたかと思えばまたふわりと宙に浮かぶという、あたかも冬の寒風に翻弄される粉雪から見た視点のようなカメラワーク。現実にはあり得ないこのカメラワークだが、これを通してこの曲の世界の季節、温度、そして主人公の心情を表現し、さらに見るものをこの世界に引き摺り込むかのような臨場感を味わわせる。

ジレるハートに火をつけて - 冒頭

 この曲、ミリシタのMVを語る際に不思議と名前の挙がらない楽曲だが、個人的にはミリシタ初期MVの最高傑作だと思っている。

 仄暗い照明の中で始まるイントロ、そしてスネアの3連打に合わせてカメラがズームアウトしステージ全体を映し出すとともに燃え上がる炎。最後はステージの背面からアイドル達の横を通り抜け、燃え上がるステージと客席を映し出す、ゆっくり、だがダイナミックなカメラワーク。

 決して燃え上がってはいない、だけどジリジリと焦がれてもう発火寸前、といった心情を描いたこの曲だが、それにバッチリ組み合わさったカメラワークと演出だと思わないだろうか。レーザーが飛び炎が燃え盛るステージ、しかしそれを捉えるカメラは決して派手な動きやカット割りを行わず、冷徹にステージとアイドルを映し出している。冷静と情熱の間、そのギャップが並々ならない緊張感を生み出している。

 「ジレるハートに火をつけて」のMVはこの後も名場面の連続なので、興味湧いた人がいれば是非フルを見てほしい。

dear... - サビ

 ミリシタ名物のワンカットMV。曲の始まりから終わりまで一切のカットがないという、現実世界ではありえないカメラワークが展開される。

 「dear...」はワンカットMVの2つ目。「dear...」の楽曲自体が電子音をメインとした熱の少なめな音で構成されているのを反映してか、イントロからBメロまでのカメラはアイドルを捉えて周囲を回るだけの、非常にメカニカルかつ淡々とした動き。照明もスクリーンも大きな動きを見せない。

 しかし、サビに入った瞬間に一変。数十本ものレーザーが飛び、背後のスクリーンも白く飛んだ後に鮮やかな色を見せる。カメラワークも、ステージ全体を映した後にアイドルの手にフォーカスするなどダイナミックな動きに。

 この動画ではカットしているのだが、サビが終わりイントロのメロディが流れると、再び淡々としたカメラワークに戻る。抑えきれない想いに呼応するかのように、サビでは色鮮やかな世界が展開されるが、それは一瞬の煌めき。そんな恋の儚さを表現したこのMVはあまりにも美しい。

待ち受けプリンス - イントロ

 「ジレるハートに火をつけて」と合わせて個人的初期MV最高傑作の1つ。ワンカットMVとはうってかわって、こちらはとにかく派手な照明とカメラワークが特徴。

 ロボットダンス風の振り付けをストロボチックな照明で映し出した後、歌い出しが始まると1拍ごとにカットが変わる忙しない構成に。その内容もアイドルを下から煽る構図だったり、ステージ全体を映したと思ったら次の瞬間にセンターの顔に一気にズームするなど、たった22秒とは思えない密度でやりたい放題かつ派手なカメラワークが展開される。盛り上がり重視、ド派手な曲にふさわしいド派手なMVだ。

 実は、「待ち受けプリンス」の振り付け自体は過去作品実装されたものの流用ではある。

www.youtube.com

 ただ、このMVとミリシタでのMVを見比べると全く違う印象を受けることだろう(後者の方が派手)。過去作品の方ではゲームの設計上大胆なカメラワークをしづらいのだが、同じ振り付けを流用していてもほぼ別物と言ってしまえるほどリファインできてしまうのがミリシタのMVチームの実力といったところ。

ジレるハートに火をつけて - Aメロ

 「ジレるハートに火をつけて」からもう一つ紹介したいのが、先の動画の直後にあるこのシーン。

 2秒程度の振り付けなのだが、この左手の振り付けの複雑さ・滑らかさは常軌を逸している。何回再生してもどんな動きをしているのかよく分からない。こんな一瞬の振り付けに対して、どれだけの手間をかけたのだろうか。

百花は月下に散りぬるを - Aメロ

 同じく変態じみた振り付けから。この曲のMVは全体的に振り付けのキレが尋常ではないのだが、特にこの動画の「唇は〜」の箇所。指を口元に添えるまでの動きが本当に絶妙。顔の輪郭に沿って美しい曲線を描いているが、機械的な印象は全く受けない完璧なバランス。この部分だけで何度も見れてしまう。


 推しMVを全て紹介しようとするといくら文字数があっても足りないのでこの辺りで。他にもミリシタには名作MVが数多く存在する。

 個人的に好きなのは「Princess Be Ambitious!!」「Angelic Parade♪」「ライアー・ルージュ」「Marionetteは眠らない」「PRETTY DREAMER」「ラスト・アクトレス」「addicted」「恋心マスカレード」「フェスタ・イルミネーション」「アニマル⭐︎ステイション!」「教えてlast note...」...と、これも挙げていけばキリがない。知らない人は何らかの手段で見てほしいし、知ってる人は改めて見てみる事で新たな良さに気付けるかもしれない。ぜひ。

ミリオンライブ二次創作界隈が「電子レンジ」氏に対して行うべきたったひとつのこと

 この記事では「二次創作界隈」 = 「二次創作の創作者」 + 「二次創作に触れて楽しんでいる人」と定義している。

はじめに結論

 今回の電子レンジ氏の行為に行うべきは、無視することでも、黙殺することでも、皮肉を言ったり茶化したりする事ではない。

 この界隈の一人一人が、電子レンジ氏が起こした行為を真正面から受け止め、「電子レンジ氏の行為は絶対に容認できないこと、自分たちは絶対に盗作行為を行わないこと、今後も界隈がそうあるために力を尽くすこと」を毅然と表明すること。

 電子レンジ氏の行為はただの盗作行為からは一線を画しており、特に「ISF(ミリオンライブの同人誌即売会)において海賊版に極めて近いグッズの頒布を行ったこと」「まるで原作者のような振る舞いで著作権を行使しようとしていること」の2点がミリオンライブ公式から見て心象最悪であり、二次創作界隈への信頼が無くなる可能性がある。このままだと二次創作活動について公式から何らかの制約を課されかねない。

 電子レンジ氏が攻撃を加え続けている以上、もはや問題を沈静化させるために黙っていれば解決するというフェーズではなく、僕たちみんながこの事件に対して向き合い、界隈に自浄作用があることを明確に示さなければならない。

二次創作の原理

 「二次創作はグレー」と説明される事が多いが、法的観点から見れば二次創作は完全な違法行為であることを確認しておきたい。著作物を原作者の許可なく改変することは、著作者の「翻案権」「同一性保持権」を侵害しており、明確な著作権侵害だ。

 ところが著作権侵害親告罪のため、著作者が自ら告訴しない限りは罪に問われることはない。二次創作は、著作権を持っている公式がその権利を行使していないので、「訴えられる可能性はあるが、訴えられていない」という状態になっている。当然、その著作権侵害物を閲覧したり金を払ったりしている人も同様のカルマを背負っている。

 何故、公式は二次創作を著作権侵害として告訴しないのだろうか。僕は公式側の人間ではないし、公式も理由を示す事はないので、考えてみる。考えた結果、2つの理由が挙げられる。

  • 二次創作の存在によって、ユーザコミュニティが活発になるから
  • 二次創作の存在が、公式から販売する各種商品と競合しないから

 この2つの前提があって初めて、公式にとって二次創作は「存在してもいい」存在になる。商品展開の邪魔にはならないし、ユーザコミュニティも発展する。長く見ると、自社のコンテンツの収益が拡大する。良いことづくめだ。言わば、公式は二次創作界隈に対して、この2つの条件が守られる土壌がある事を信頼している。同様に二次創作界隈は、二次創作を行っても公式から訴えられない事を信頼している。二次創作が許される背景には、このような相互の信頼関係がある事が考えられる。

 当然、この信頼関係は言葉にして示されるものではなく、形が無くて見えない、極めて脆い信頼関係だ。だから、二次創作に携わる人間はこの信頼関係を厳守する事を強く求められる。さもなければ、多くの人の努力によって守られてきた二次創作界隈という遊び場が一瞬にして崩壊するだろう。

 その信頼関係を、思いっきり踏み千切ってしまったのが電子レンジ氏というわけだ。

電子レンジ氏の行為

 電子レンジ氏のこれまでの行為は以下のtogetterにまとめられている。

togetter.com

 彼の行為が雑多にまとめられているが、ここでは問題としたい「盗作行為」「二次的著作物の著作人格権行使」について抜き出したい。

 電子レンジ氏は当時10000人以上のフォロワーを抱える、ミリオンライブ二次創作界隈では人気の作家だった。彼のイラストは他の作家の追随を許さないほどスタイリッシュで切れ味があり、その味に多くの人の支持が集まったのだろうと思う。

 ところが3/22、電子レンジ氏がこれまでのツイートを全削除し、代わりに以下のツイートを投稿する。

 この段階では「著しい模倣」がどの程度のものか分からず、「数点のイラストについて模写を行なって発表した」という程度の問題だと考えている人が多数いた(自分もその一人だった)。しかし、この後匿名アカウントからトレス検証画像が次々に投稿される。「著しい模倣」とは完全なトレスであること、その点数は数え切れないほどに登り、もはや彼の発表したイラストの大半が盗作である事が明らかになっていった。

 この時点で特に悪質だったのは以下のイラスト。電子レンジ氏はミリオンライブの周年ライブに設置されたプレゼントボックスにTシャツを贈り、それを受け取った声優がTシャツを着用した写真をTwitterにアップロードしたのだが、このイラストも盗作だった。

 その他にも、依頼を受けて納品したイラストも盗作行為が発覚(しかも複数件)したりと、電子レンジ氏の著しいモラルの欠如が暴かれていった。

 ただし、この時点までにおいての焦点は盗作行為のみであり、それは電子レンジ氏とその被害者のみで完結する話だった(盗作Tシャツプレゼント事件はその範疇ではないかもしれないが)。しかし、4/12以降に発覚した問題はこれまでの盗作行為から一線を画している。電子レンジ氏の行為はただの盗作では片付けられない。

ミリジャンにおける公式イラスト盗作問題

 「ミリジャン」とは電子レンジ氏が頒布した、ミリオンライブを題材としたボードゲーム。6000円超(通販だと8000円)という強気の価格設定が一部で物議を醸したようだが、これに使用されたイラストにも盗作が発覚している。それも、よりによって公式イラストからの盗作

 ミリジャンの場合もう一つ問題があって、それは過去公式から販売されたグッズとコンセプトが酷似していること。

www.asovision.com

 これは2013年に発売された公式グッズなのだが、「ターン制で順番に山からカードを取っていき」「役が完成したら上がり」「役はそれぞれのアイドルの組み合わせに因むもの」という主要なコンセプトがことごとく一致している。公式グッズの方は既に販売終了しており、ミリジャンの存在が公式の商売を邪魔しているわけではないが、それでも公式の感情を刺激しかねない非常に危険なグッズであることは間違いない。この程度のこと指摘する人間周りにおらんかったんか。

 それに加えて公式イラストからの盗作である。自分の絵柄で描いたグッズなら擁護のしようもあるが、公式から盗作したイラストを印刷しグッズとして販売するのは明らかに一線を踏み越えている。キャラクターが入れ替わっているだけで、これは公式イラストを無断で使用した海賊版グッズに極めて近い。さらに問題なのは、これが同人誌即売会のISFで頒布されたこと。健全な二次創作発表の場であるはずの同人誌即売会で、海賊版紛いのグッズが堂々と販売されていた事は極めて重大なインシデントだ。

 当然、ISFのような著作権侵害物を大っぴらに売買できるイベントが開催できるのも公式が黙認しているからであり、それはコミュニティが発展すること、それによって自社が損をしないことを期待してのものだ。そのような場で「公式が以前販売したものと酷似したグッズに」「公式の著作物をトレスして印刷して販売されていた」という事実の重大さを、僕たちはもっと認識した方がいい。普通にISFが取り潰されても文句が言えない。

 ぶっちゃけ、この事についてはISFから声明を出すべきで、そうでなければこの行為を黙認と捉えられかねないし、このままにして第二第三の電子レンジが出現し同じように海賊版紛いグッズ頒布されるような事があれば、その時点でミリオンライブの二次創作界隈は死滅するだろう。再発防止とか具体的な対策等は必要ないと思うが、電子レンジ氏のこの行為に対しては明確にNOを示し、ISFはこのような表現を絶対に許さないという事を毅然と表明するべきだ。それが二次創作発表の場を運営する人間としての矜持だと思うのだが、どうだろうか。

盗作検証者に対し弁護士を通しての警告問題

 「吹雪P@お絵描き練習中〜」氏(以下吹雪氏)は問題発覚以降、電子レンジ氏の問題追及・ミリジャンの返金交渉を行なっていた。4/12にミリジャン公式絵盗作が発覚してからはその検証画像をリツイートしていたりしていたのだが、4/15に電子レンジ氏の代理人を名乗る人物からの警告書を電子レンジ氏本人のDMから受け取る。

 著作権法的には正当(二次的著作物にも同一性保持権などが認められている)なものの、盗作で糾弾されている本人がその検証をしている人に対して法的手段に訴えるというのは、倫理的にはぶっ壊れている行動と言わざるを得ない。

 それ以上に電子レンジ氏の行為は、自らが著作権を侵害する二次創作者であるという立場を棚に上げた振る舞いであり、公式と二次創作界隈との信頼関係を揺るがしかねない。電子レンジ氏は警告書を公開した場合には実際に存在賠償請求を行う事を示唆しており、吹雪氏が警告書を公開してしまった以上、実際に訴訟が行われる可能性が小さくない。

 そしてもし電子レンジ氏が勝訴して損害賠償を勝ち取った時、ミリオンライブ公式はどう考えるだろうか。良かれと思って黙認してきた二次創作物で、それを転載した人間を相手取り訴訟を起こし、数十万円を手にするケースを、これもまた黙認するのだろうか。残念ながらこれは楽観的な想定だと思う。電子レンジ氏に対してはもちろん、その他の二次創作界隈の人間に対しても何らかの介入が発生する可能性がある。

 ちなみにこの問題について、電子レンジ氏・吹雪氏のどちらかが警告書を偽造している可能性が否定できないのだが、電子レンジ氏が偽造したとしても法的手段を執ると宣言していること自体が問題なのでこの議論とは関係なく、また吹雪氏が偽造している可能性については「私文書偽造は懲役もあり得る犯罪であり、リスクが高すぎること」「のちに電子レンジ氏のDMから警告書が送信されてきたスクショを公開しているため、信頼性が高いこと」「盗作を行なった人物が弁護士を雇って著作権法違反で告発するというストーリーは常人には考えられないこと」から限りなくゼロに近い。ここではこの警告書は本物であるとして扱いたい。

日本トレパク史上最悪の事件

 まだ界隈の雰囲気として、電子レンジ氏の行為について明言を避ける、ボヤかす、黙殺するといった行動を取る人が多数見られる。これは通常の盗作騒動であれば正しい対応だ。それは当事者同士の問題なので、そこの中だけで解決すればいい。無駄に口を突っ込むと逆に荒れたり雰囲気が悪く可能性がある。見守るのが界隈にとって一番良いだろう。

 ただし、電子レンジ氏の行為は残念ながらもうそういったフェーズにはない。盗作行為の検証の延長線上に発覚した問題なので錯覚しやすいが、「第三者の作品を盗作する」のと「公式のイラストを盗作して高額のグッズとして販売する」のとは悪質さが別次元だ。さらに、それを追及していた人に対し、あたかも一次創作者のような振る舞いで著作権を行使するというのも、公式から見たら信じられない振る舞いだろう。

 ここまで悪質な事件であれば、界隈の人間がこの事件について沈黙することが良策であるはずがない。黙っていたって延焼は止まらない、この界隈に対する印象もどんどん悪くなる。そしてこのまま有耶無耶になって、電子レンジ氏の事件を知らない人が流入して、いつかまた電子レンジ氏のようなモンスターが現れる。その時に間違いなくミリオンライブの二次創作は死ぬ。みんなそんな未来を望むのだろうか。

 そしてそれ以上に重要なのが、公式と界隈の信頼関係を今こそ守ることだ。電子レンジ氏の行為はこの信頼関係に対する破壊行為で、これに対して何もしないのは、今まで僕たちを信頼してくれていたミリオンライブ公式への裏切りだ。別に電子レンジ氏を攻撃しろと言っているわけではない。

 必要なのはこの界隈の一人一人が、電子レンジ氏が起こした行為を真正面から受け止め、「電子レンジ氏の行為は絶対に容認できないこと、自分たちは絶対に盗作行為を行わないこと、今後も界隈がそうあるために力を尽くすこと」を毅然と表明すること。

 電子レンジ氏というモンスターが生まれてしまった事を正面から受け止める。そしてそれを検証して、二度とこのような事が起こらないようにみんなで気をつける。そんな自浄作用がある集団である事を示す事が、公式への心象を考えればまず第一に行わなければならない事だ。

 ハッキリ言ってこの電子レンジ氏の事件は、日本の二次創作界隈で発生したトレパクの中でも最悪の事件だと思う。これ以上があるなら教えて欲しい。そういう事件がミリオンライブの界隈の中で発生している。この事を僕たちはもっと自覚したほうがいい。

 界隈の雰囲気が悪くなる? 今だってどんどん過去の盗作が発覚しているし、何よりも電子レンジ氏自身が燃料を注いでいるじゃないか。みんなが言及することで他ジャンルにまで話題が届くことが嫌? こんな悪質な事件、多くの人にまで拡散されるなんて時間の問題だ。楽しみたいだけなのに、何故そんな事をしなければならないのか? 確かに二次創作は楽しい遊びだが、それは公式の企業活動を邪魔しないという大前提の上にあるもので、それが脅かされているのならば立ち向かわなければならない。それが二次創作に触れる人間全員の責任であり、それが嫌であれば二次創作に向いていない。

 ミリシタから入った人間にとって、ミリオンライブの二次創作は非常に多様で、新鮮で、元のキャラクターの魅力に作者の味が加わった、素晴らしい作品が数多くある界隈だと思っている。ISFに行けば毎回20冊ほどは買っているし、Twitterでは日々様々なイラストやSSが流れてきて、僕の生活を彩っている。このような素晴らしい界隈が、これからも末永く続く事を切に願っている。

 

MC松島とミステリオのbeefが死ぬほど面白い件

 今、HIPHOP界の片隅を賑わせている1つの事件、それが、数日前に勃発したMC松島とミステリオのbeef合戦だ。

 beefとはラッパー同士のdisり合い、より狭義には楽曲を通して互いをdisる事を指す。今回発生しているのは後者の方。これがもう、抱腹絶倒レベルで本当に面白い。「あのラッパー達、なんか低レベルな言い争いしてるぜ」みたいに冷笑してしまう意味ではなくって、真正面から、本当に心の底から笑えるのだ。

 とにかくこの面白さを伝えたいと思い、この記事を書いている。まずは登場人物のMC松島・ミステリオを紹介してから、beefに至った経緯、そしてどこが面白ポイントなのか書いていきたい。

登場人物

 どちらもMCバトルで名を挙げているラッパー。そしてどちらも「ギャグラッパー」と呼ばれているところが面白い。ギャグラッパー同士なぜbeefに発展してしまったのか。その前に登場人物の紹介。

ミステリオ

 大阪出身。楽曲制作にも精力的に力を注いでいる、若年層に人気のラッパー。

www.youtube.com

 MCバトルのスタイルとしては「ギャグ」主体。ユーモラスな韻を多用するのが特徴。代表的なのが上記のアカペラMCバトルで、1分間ぶっ通してギャグを披露した後、オチをつけて制限時間ピッタリで終わると言う奇跡的なラップを披露している。

MC松島

 北海道出身。10年以上前からMCバトルに出場しているベテランMC。

www.youtube.com

 同じ「ギャグラッパー」と呼ばれてはいるけど、こちらはどちらかと言うと捻りの効いたメタな視点からのラップが得意技。上記の動画はそんなMC松島のスタイルが存分に楽しめるんだけど、飄々としているのが彼の持ち味なので、あまりよくわからないかもしれない。

経緯

開戦前夜

 事の発端はMC松島が地上波のMCバトル番組、「フリースタイルダンジョン」に出場した時のこと。MC松島は第2ステージまで勝ち進んだものの、ここでHIPHOPクルー・「韻踏合組合」のERONEに破れる。

 2/26にその模様がOAされた後、MC松島は自身のYoutubeチャンネルに、その時の裏話と番組に対する不満、そしてERONEのモノマネ動画をアップロードした。どうやらそれがERONEの不興を買ってしまったらしい。

 怖い。

 MC松島はこの後、ERONEとDMのやり取りを行いひとまず和解。一般リスナー向けにも釈明動画を公開した。

www.youtube.com

 同日、ERONEも「あの件について、これ以上は多分ない。」とツイートをした。

 これでこの件は一件落着... のはずだった。

第一ラウンド

 3/11、ミステリオが唐突にMC松島へのbeef曲を公開する。  

松島 お前格下 っていうかチンコと金玉どこに隠した?

話題性微妙 顔面微妙 ダサい性事情 完全に死亡

 ミステリオはファッションショップ・一二三屋のアルバイト店員を勤めながらラッパーとしての活動を行なっているのだが、実は一二三屋のオーナーは韻踏合組合のHIDADDY。つまりミステリオとERONEはかねてから親交があったのだ。そのERONEがMC松島からdisられたと受け止め、ミステリオがその報復としてbeef曲を公開した、と思われる。本人同士の喧嘩が決着したこのタイミングで。

 MC松島のファーストリアクションはこちら。

 それはそう。

 しかし、そうはさせじと一二三屋のオーナー、HIDADDYが援護射撃を行う。

 翌日、MC松島が動画を公開。

中身スカスカ 骨粗鬆症の骨思った アメリカなら即訴訟とね

チンコと金玉なら付いてなくてもかっこいい人居るんだから無関係なのに
未だ性差別的なディスはダセーから絶滅させるべきですね

俺のフロウは快適なジャンボジェット
捻り効いたライムは魔貫光殺砲

 ミステリオのbeefへのアンサーソングだ。ミステリオの動画公開から僅か約18時間というスピードで制作されたこの曲、全体的にミステリオのbeefの中身の無さを揶揄しながら、テクニカルなラップを披露する構成となっている。冒頭の「ミステリオ」と絡めた複雑なライムを聴けば、MC松島のスキルの高さが分かるようになっている。

 ちなみに、この動画は5分あるのだが、アンサーソングは前半の2分半で終わっており、後半はミステリオに揶揄された「ダサい性事情」に引っ掛けてか、「大阪の性獣ギャルと5Pする羽目になって一生懸命頑張った」という意味不明な話が展開されている。また、「悪いのは中国人じゃなくてウィルスだぞ!」というのは、HIPHOPクルー・BAD HOPがコロナウィルスの影響で無観客ライブの配信をした際、メンバーのT-PablowがMCで語った言葉のパロディ。  

第二ラウンド

 面白いのはここから。2日後の3/14、ミステリオがアンサーを受けて更なるbeefを公開する。

コメント欄まるでリオのカーニバル 毎日家おるが仕事ないんか?

不愉快なフロー ジャンボジェット ちゃんとせぇ それじゃバットエンド
北海道なら阿寒湖札幌 全然食らわん魔貫光殺砲

なんやて? ワシが骨粗鬆症? dis曲しか回らんポンコツの証拠

 アンサーソングの内容を拾いつつ、ミステリオらしいライミングでMC松島へのdisを積み重ねていく内容になっている。また、半ば炎上状態になっているYoutubeのコメント欄を揶揄する内容も。

 それに対するMC松島のファーストリアクションはこちら。

 それはそう。

 しかし、そうはさせじと一二三屋のオーナー、HIDADDYが援護射撃を行う。

 2日後、MC松島が動画を公開。

 まさかの曲ではなく公開説教動画。

ミステリオさぁ、ラップ向いてないからマジ辞めたほうがいいと思う

 から始まる、徹底してロジカルで度を越して辛辣なラップ批評動画。この動画が本当に、面白くて面白くて仕方がない。これまでのミステリオのbeefを聴いて誰もが抱いた「なんだかなぁ...」という感情、その全てをズバズバと言語化してバッサバッサと切り捨てていく。その痛快さたるや!!

 冒頭から

今回大事なことは「言われた事にどうやって返すか」だと思うんだよね
それが1ッ個も無いのよ!!
そりゃつまんないって!

 だの

なんでそんな事になるかっていうと
もう頭がめっちゃ悪い
ラップの基礎がめっちゃ無い
笑いの才能がめっちゃ無い
マジ辞めたほうがいいと思う

 だの、もう言い過ぎなぐらい言ってしまっている。でも、これが中途半端に相手を慮った言い方だったら妙にリアルで笑えないんだけど、辛辣すぎて逆にすごく面白い。

 そしてここから、MC松島はミステリオのラップの問題点を具体的に指摘していく。

「なんやて? ワシが骨粗鬆症?」
最っ悪!
「これから【骨粗鬆症】で踏みます」という最低の下品なフロウ

 という真正面からの辛辣なラップdisもあれば、

「コメント欄まるでリオのカーニバル 毎日家おるが仕事ないんか?」
家で仕事してる人とか何人もおるぞ!!
disにもなっとらんわ!

 という21世紀の価値観に立脚した真っ当な意見も。

 で面白いのは、ミステリオのラップに対してMC松島がキチンと改善案を提示しているところ。

「北海道なら阿寒湖札幌 全然食らわん魔貫光殺砲
最っ悪!
魔貫光殺砲より強いドラゴンボールの技いくらでもあるじゃん!!
もしくはドラゴンボールより新しいマンガいくらでもあるんだからさ、
「うわ〜オッサンだからドラゴンボールの技なんでしょw
今流行ってんのは鬼滅の刃 そうやって年齢の割に自滅のライマー」みたいな!!
言い返せよ!! 何よ「食らわん」って!!

 「骨粗鬆症」のラインに対しては、

「中身がスカスカ」って言われてる事に対して返せって!
「ぎっしり詰まっとるわ まるでチョココロネ ラップはスキルちゃう 心根や!」みたいな、
「おぉ、確かにこれじゃあスカスカっていうdisは通用しないな!」っていう状況を作って有利にしようよ!

 という、具体的かつ的確なアドバイスまで提供している。

 動画の終盤ではこのbeefの構造そのものについても指摘。

「恩人に対するdisでこのbeefやってます」って言うのなら来るの遅すぎじゃん!
なんで当人が「もうおしまい」って言った2,3日後に来んのよ! すぐ来いや!!
愛無いじゃん!

 動画としてはミステリオが徹頭徹尾罵倒されている内容なので、人によっては嫌悪感を抱いてしまうかもしれない。しかし、自分にとってはこの動画がもう腹抱えるぐらい面白い。これは多分、この動画の前の部分ミステリオから始まったbeefの一往復半のやり取りが前フリとして機能しているからだ。

 正直、ミステリオのラップを聞いた人は皆、言いようのないモヤモヤを抱えると思う。それは一言で「ダサい」と形容してしまえるような、でもそれだけだとなんだか言葉足らずなモヤモヤ感。それを、このMC松島の批評が一つ残らず言語化して「それおかしいだろ!!」とツッコミを入れているのだ。

 これ丁度、東京03のコントに似ている。彼らのコントも、前半はボケ役がツッコまれず、後半になってツッコミがボケの行動をズバッと言語化してツッコむ、と言う構成のコントが多い。なんとも言えない、だけど何かがおかしい、そんな空気が会場に充満した時に、ツッコミがその空気に着火する事によって爆発的な笑いが起きるのだ。MC松島とミステリオのbeefも、偶然全く同じ構図になっている。僕の心にあったモヤモヤに、MC松島が火をつけて爆発させたのだ。

感想

 ミステリオは個人的には好きなラッパーだし、BADHOPみたいなアウトローなラッパーよりもミステリオみたいなピースフルなMCを応援したい気持ちがある。ただ、正直beefの曲の質はイマイチで、応援している立場からしても「ちょっとなぁ」となってしまった。

 でも、それだけならミステリオがダダ滑りしていたところ、しっかりとキャッチしてエンターテイメントにまで昇華したのがMC松島の素晴らしいところだと思う。アンサーソングの質も高いし、批評動画についてdisだけではなくリスナーも聞いていてためになる内容だし、何より爆発的に面白い。

 あと、ユーモアがある人ってやっぱりロジカル能力がキチンとしてるなぁと。MCバトル界隈で最もロジカルアンサー能力のあるMCは呂布カルマだと思うんだけど、彼も時として突拍子もないユーモアを吐き出して会場を爆笑の渦に巻き込むことがある。ロジカルに繋がらない所が笑いを生み出すポイントになるし、ロジカルシンキングがちゃんとあるから、計算して笑いを生み出すことが可能になるのかなぁと。

 あと、この記事を書いている時にミステリオがこんなツイートをしていたんだけど、MC松島の批評disに対する更なるbeefを作成するのだろうか。そうであればちょっと楽しみだし、それに対してMC松島(とHIDADDY)がどんなアクションを取るのか相当楽しみだ。お互い相手にムカつくところもあるだろうけど、この件をキッカケに親交を深めてもらって、一緒に曲出したり一緒にM-1出たりしてほしい。

全自分が選んだMA4カバー曲

 1/13(月)をもって終了した、「THE IDOLM@STER MASTER ARTIST」シリーズ第4弾カバー楽曲リクエスト。自分がリクエストした曲を書き残しておこうと思う。公開することで採用されないリスクはあると思うんだけど、こういう企画は考えている時が一番楽しいので。本当に楽しいので第5弾、あるいはミリオンライブでもやってほしい。

 ちなみにお酒を飲みながら書いているので、後半になるごとに文章が力尽きていく。

天海春香 - Funny Bunny / the pillows

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 ミリシタの春香って「センター」や「リーダー」の概念が強くてあんまり人間性を感じられないな、と思うんだけど、アニマス見てるとやっぱりちゃんとした人間で、ちゃんとドジやったり落ち込んだりする。個人的には終盤、追い詰められていく春香の心情は自分にもよく理解できて、強く感情移入してしまった。

 「Funny Bunny」は応援歌なんだかなんだかよく分からない。難解な歌詞には、どこか傷だらけの主人公が高台から世界を見下ろして諦めたように笑うような、やるせなさがどことなく感じられる。それでも「君の夢が叶うのは 誰かのおかげじゃないぜ」なのだ。叶うかどうか知らないけど、その夢を追いかけるなら、僕は背中を押すよ。

 765プロの中で一番傷だらけの春香(千早も大概だが)。そんな彼女だから、「Funny Bunny」がもっともっと、聴く人の背中を押す応援歌になる。

如月千早 - 恋 / 星野源

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 何かと冬の歌や悲劇的な恋の歌を歌いがちな千早だが、だからこそそこから脱却した、180度反対の南風のような歌を歌ってほしいとリクエスト。壮大で荘厳な歌を歌うだけが歌姫じゃないぞ、と。軽快に恋ダンスを踊る千早を見てみたい。

 

星井美希 - 眠いオブザイヤー受賞 / ヤバイTシャツ屋さん

 美希は既に「すいみん不足」をカバーしているわけなのだが、あえて「眠い系」の曲をリクエスト。

 ヤバイTシャツ屋さんなので歌詞はふざけてるし、この曲に至っては本当に半覚醒状態で書かれたとしか思えない歌詞が続くんだけど、それがまぁ美希に合う。徹頭徹尾睡眠万歳な歌詞が続き、真昼間から堂々と昼寝を謳歌している美希にはまさにピッタリ。また、

甘やかされたい 優しくされたい 褒められたい 全部許されたい
君の愛情にぎゅっと包まれて 好きなだけ眠りたい

 とか、結構美希の心情ドンピシャな歌詞な気がする。

 ボサノバチックでオシャレな曲なので、美希の甘い歌声にもきっと合うだろうなぁと思っている。曲はふざけているけど選曲はガチのマジ。

萩原雪歩 - シーグラス / ストレイテナー

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 あえての夏の終わりの曲。夏の終わりの切なさを3分少々に切り取って大切な思い出として閉じ込めたような、まっすぐで繊細なギターロック。

 雪歩の綺麗な歌声と物凄く合うだろうなぁと思ってリクエスト。

高槻やよい - シャクシャイン / 水曜日のカンパネラ

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厚岸 国縫 上雷 川汲 住初 登別
上湧別 旭神 歌内 下川 剣淵 和寒 厚床 長万部

 と、北海道の地名と名物だけで構成された歌詞の曲。当然歌詞で選んだ訳ではないが、この曲はとにかく聴くだけで、口ずさむだけで楽しくなるし、そこに絶妙に神秘的なアレンジとトラックが乗っかりなんとも言えない世界観を構築している。

 やよいは舌ったらずなところがありそこが可愛いのだが、その声のかわいさを引き立てるのはやはりラップ。舌ったらずな声でラップのリリックを放つのはスリリングであり何よりかわいい。それに加えてこの曲のナンセンスな世界観。それが逆に、音楽本来の楽しさとか、やよいの根源的な可愛さを引き立てるんじゃないかなぁ。

菊地真 - ESCAPE / MOON CHILD

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 おれは真のプロデューサーではないのでどうしてもカッコいい曲を求めがちになってしまう。選曲はそういうこと。

 ただそのカッコよさの中でも、この曲は今までの真のカッコよさとはちょっと違う、新たな一面になるんじゃないかなぁと思って選曲した。ハードボイルドというかなんというか。男が惚れるカッコよさというやつか。

水瀬伊織 - 最終電車 / パスピエ

 流れるような綺麗なメロディーに乗せて、恋人との別れを前にしても素直になれない感情を歌う曲。電車に乗る背中に「乗り遅れちゃえばいいのに」と思う一方で、「私いまうまく笑えてるかな」と一生懸命取り繕おうとする。そしてCメロで「違うの 言葉がいま ここまで出かかってんのちょっと待ってて」。自分の感情を押し殺して必死に誤魔化した言葉。いいですよねこういう曲。大好物です。

 曲もオシャレ過ぎずそれでいてかわい過ぎず、歌詞もちょっとひねくれていたりして、まさしく伊織そのものと思ったので選曲。伊織もまた一筋縄では行かない魅力を持っていると思うんだけど、この曲はそういう複雑な面を見せつつも、ストレートに伊織の魅力を表現してくれると思う。

 

四条貴音 - 愛をからだに吹き込んで / Superfly

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 バリバリのロックンロールですね。

 貴音は神秘的でたおやかなアイドルだと思うけど、同時に強烈に芯の通った強い女性という二面性を持っていると思う。挫けて膝をつきもう立てないと思った時、そんな女性に強烈に背中を押してほしいと思ってリクエスト。

 貴音は意外とドスの効いた歌声を持っているので、この曲を歌っても原曲に負けず凄まじいエネルギーを放ってくれるはず。貴音のロックンロールが聴きたいなぁ。

秋月律子 - 若者のすべて / フジファブリック

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 迷った。結果、シーグラスに続いて夏の終わりの曲。

 いくつも年月を繰り返していくとちょっと俯瞰した視点で季節の移ろいを観察するようになって、ちょっと感傷的になってしまう。この曲はそんな客観性とセンチメンタリズムが同居した曲で、そういう二面性が律子に合うなぁと思って選曲した。

三浦あずさ - シンデレラ / 椿屋四重奏

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 背徳的な恋愛の歌。アイマスにも「KisS」とか、あずさ自身も「嘆きのFRACTION」とかで歌っているんだけど、この曲はフラメンコの要素を取り入れて非常に滑らかで軽やか、それが返って恋の虚しさを強調している。ALLSTARSの中でも最年長のあずさには、一歩階段を登って、こういう奥深い曲の表現にも挑戦してもらいたいなぁと思ってリクエスト。

双海亜美 - Electric Surfin' Go Go / POLYSICS

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 とにかく楽しさ重視。おもちゃ箱をひっくり返したかのようにシンセサイザーの音が跳ね回る。奇抜な展開と奇想天外な歌詞、だけど徹頭徹尾ポップで徹底的に楽しい。亜美がカバーするならこういう曲だなぁと。真美がエンターテイナーなら亜美は切り込み隊長というイメージがあるので、この曲を歌ってフロア爆沸させてほしい。

双海真美 - 留学生 / MONKEY MAJIK × 岡崎体育

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 真美はエンターテイナーだと言ったのでエンターテイメント寄りの選曲。「英語に聞こえる日本語」で構成された岡崎体育の歌詞を、MONKEY MAJIKがオシャレにアレンジしている。

 亜美とは違ったアプローチ、面白いんだけど、直接ではなく変化球のアプローチで。

我那覇響 - ガラナ / スキマスイッチ

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 爽やかな曲調ながら力強い歌声で、思い人に告白するために勇気を振り絞る曲。

 曲中全体を流れる南風のような空気が、まさに響そのものだと思ってリクエスト。ちなみにガラナは北海道でよく飲まれる飲料だそう。

 改めて聴いたら、しみじみいい曲だなぁ。

その他、リクエストしようと思ったけど断念した曲