打ち首こくまろ

限界オタクの最終処分場

Stadiaと「クラウドゲーミング」という時代について

 techcrunch.com

 就活の時に「クラウドについてどう思いますか?」という質問に、「このままいけばPCのCPUとかメモリとかも全部クラウド化されて、ユーザの手元には画面を映すためだけの薄い板1枚だけが残るんじゃないですかね」と適当に答えたら「いやそんな事したら通信量エグいでしょ」と一笑に付された思い出があるんだけど、Googleはそこらへんの壁を難なくぶっ壊していくんだなぁと思った。

 「Googleが新しいゲーム機を発表する」という噂は少し前からあって、今更Googleコンシューマゲーム業界に参入する意味って...? と思ってたんだけど、実際に発表されたのがゲーム機ではなく「クラウドゲームサービス」だったので納得が行った。Googleは、自前の資産を使って既存のコンシューマゲーム業界を悉く破壊し尽くすつもりなのだ。

 既存コンシューマゲーム機の問題は、とにかくハードが高い事。PS4XBOX Oneは3万円以上もする。いや、これらが積んでいるCPUやGPUの値段を考えてもこれでも破格なのだが。また、本格的なPCゲームを遊ぼうとすると、ゲーミングPCを買ったりメモリやCPUを拡張しなければならないため、もっとお金がかかる。そして時代が進むとより良いグラフィックや処理速度が求められ、新たなハードが出現し、新しいゲームを遊ぼうとするとハードを買い直す必要がある。特にお金のない人にとって、コンシューマゲームを遊ぶ上でこの辺りがハードルになっていた。

 Stadiaは「ゲーム機の役割を全てGoogleのサーバが担う」事にして、この問題を力ずくで解決したのだ。高価なCPUやGPU、大量のメモリは、もうプレイヤーの手元に必要ない。何故ならそれらはGoogleがアホほど持っているからである。コントローラからのインプットをGoogleのサーバに送り、処理したものを映像としてプレイヤーのもとに送る事にすれば、プレイヤーに必要なのはコントローラとネットワーク、そして映像を映す画面だけである。この画面にはGoogle Chromeが用いられるらしいので、WindowsMacLinuxはおろか、TVやスマホもStadiaにアクセスしてゲームを楽しめる。そしてユーザはインプットしかしないので、チートの心配もない。う〜ん、すごい。

 いや、近年様々なサービスがWebアプリケーション化されて、ブラウザを通してどのデバイスからでも同じサービスを受けられるようになっているのだけど、それでもそれをゲームに対して完全に応用しようと考えるのはやっぱり凄い。しかしこの考えは、死ぬほど計算資源を持っているGoogleだからこそ思いつくことが出来てかつ実現可能なんだと思う。21世紀では、革命は銃口からではなくCPUやメモリから生まれるのだ。

 そんな革命家が突然乗り込んできたので、ソニーMicrosoftはかなりヤバいんじゃないだろうか。反対に独自のデバイスで独自路線を走っている任天堂はまだ安心か? 日本ではすでにファミリー層からの信頼を勝ち得ている感があるので、Stadiaとかいう得体の知れないプラットフォームに取って代わられることはすぐには無さそうだ。しかしそれも時間の問題なのかも知れない。

 料金体系やネットワークの帯域の心配、そして遅延の不安もあるんだけど、これをきっかけにゲーム業界が盛り上がってくれればなぁと思う。しかし懸念点としては、どうしても1企業のクラウドプラットフォームという関係上、遊びたいゲームがいつまでも遊べるとは限らくなってしまうという点だ。これはソシャゲと同様の問題なんだけど、Stadiaの場合かなり魅力的なプラットフォームすぎて、そこにゲームタイトルが集中的に投下された場合、もし仮にStadia自体がサービスを終了した場合、それらのタイトルは永久に遊べなくなってしまう可能性がある。そんなドラスティックな例じゃなくても、例えばゲーム内に出演している俳優がコカインで逮捕されてしまった場合、そのゲームが即座に配信停止となり、突然二度と遊べなくなってしまうかも知れない。

 ナイーブなオタクの戯言なんだが、やっぱりゲームは社会的には文化資産であり、個人的には思い出でもある。ストリーミングという儚い土台の上に立つゲームは、いとも簡単に消失してしまうだろう。そうならないためにも、Stadiaには出来るだけゲームを継続的に遊べるようなプラットフォームになって欲しいんだけど... 難しいかなぁ。

精神年齢5歳でゲームをさせてくれ

 13時が早朝だと胸を張って言えた学生生活から卒業し、毎日死んだ目をしながら電車に揺られて朝の9時に出勤する社会人へと変身して数年が経った。

 社会人になって会社に入って右も左も分からず目の前の仕事こなすだけでヒーヒー言ってたあの頃、先輩社員によく言われていたのが「仕事をする時は、自分の立場より上の人の立場に立って仕事することが重要なんやで」という事。要は「プロジェクト全体の中で自分の仕事がどこにマッピングされているのか、常に頭に入れておく事」という事で、ある程度経験を積んできた今ならまぁ同意するんだけど、当時は表面上分かったフリをしながら「なんでお前がやるべき仕事を俺が忖度しながらやらなあかんねん」と心の中で中指を立てて面従腹背の構えを崩さなかった。

 そんな人間なので、課長が「まろみくん、技術ばかりじゃなくてプロジェクトのお金の流れのことも知っておかないと上に上がれないよ?」とか、社長が「社員全員が経営者目線を持って仕事をすることが大事」とか言っても全く聞く耳を持たなかった。僕は人やお金のマネジメントをしたくて会社に入ったわけじゃない。そうでなければ僕は自分で会社を立ち上げている。そんなものはあなた達管理職の仕事でしょ。僕はそんなものやりたくも無いし、考えたくも無い。頼むからこっちに押し付けないでくれ。

 まぁ、こんな感じで上の人の立場に立って考える事を徹底的に拒否していると僕のようにITピラミッドの底辺を這いずり回るウジ虫のような存在になるので、「コイツ世渡り超下手だな〜」と指差して笑うに留めて絶対に真似しないでほしいのだけど。一方で、自分よりも上の組織の考えを掴むとか、またはカウンターパート(客とか取引先)の思惑を酌むとか、そういう「自分が直接所属していない組織について忖度するスキルを身につけよ」という社会的な圧は、歳を取るに連れかなり増していってる感がある。幼稚園や小学校でも、道徳の時間とかで「相手の人の気持ちになって考えよう」という訓練を積まされる訳なんだけど、社会人になってレベルアップすると、この「人」が「法人」になったりする訳だ。そうしないと、相手組織と良好な関係が築けない。つまり組織を忖度するスキルは、社会人として仕事をしていく中で必須のスキルになる。こう考えると、上記の自分の行動は「ヤダヤダ! みんなの事なんて知らない! ボクはボクのやりたい仕事だけやるもん!」と駄々をこねる自己中心的なクソ野郎でありかなりヤバい。でも、僕の精神年齢は5歳程度だから仕方ない。みんな忖度してほしい。

 という訳で、仕事において忖度って重要だよねという話になるのだけど、忖度って疲れるし、辛いし、心が死ぬし、面白く無いし、出来ればやりたくない。自分のプライベートではこんなクソみたいなものからは出来るだけ距離を置いておきたい。だけど、最近は仕事以外でも忖度圧が増してきた感がある。ゲームがその一つだ。ここから本題。

 「ゲーム=ソシャゲ」になって久しい。開発費に数億〜数十億円かけたコンシューマーゲームが8000円で発売されたら「高い」と石を投げられてしまう一方で、数枚のイラストに人気声優のCVを付けたゲーム内カードに人は簡単に数万円注ぎ込んでしまうしまうと人類が知ってしまった以上、ゲーム業界の開発リソースがソシャゲに傾くのは物理法則上仕方がない(ところで「ソシャゲ」と言っても、今やソーシャル要素が無いゲームがほとんどなんですが、もっと良い呼び名無いんですかね)。

 僕も最近はソシャゲばかりやっている。最近はミリシタかデレステしかプレイしていないが、前はグリモアやゴ魔乙、FEHとかもやっていた。ソシャゲとは生きるために常に動き続ける事を宿命付けられた、言わばカツオのような存在で、これらのタイトルも御多分に洩れず、まるで当然の生命活動の一環のように新キャラクター・新イベント・新カード・新機能を次々に実装している。こちらも基本的にそれらの新要素を当然のように日々咀嚼している訳だが、中には「これはちょっと...」と思うものも存在する。例えば「射幸心を煽りたい」という欲望が剥き出しになったガチャが始まったり、これまで頑張って集めて育成してきたカードが無になるような強力新カードが実装されたり、イベントが鬼のように難しかったり、推しキャラがいくら待っても実装されなかったり、公開されたストーリーがクソつまらなかったり...

 ちょっと文句が言いたくてTwitterを開く。僕と同じような文句を呟いている人がいたりして少し安心するのだが、時々、以下のような内容のツイートがRTを経て回ってきたりする。

 「ソシャゲも慈善事業じゃないんだから出番に格差が出るのは仕方がない」

 「2月の売り上げは会社事情的に重要だからそりゃここで射幸心煽るでしょ」

 「最近セルラン下がってたからテコ入れしたんだろうなぁ みんなも課金しろよな」

 「Twitterでぶつくさ文句言っても何も変わらないよ?w みんなゲームを楽しもうぜ!」

 は?

 いや、まぁ、分かるよ。ソシャゲの売り上げって重要だよね。コンシューマーゲームと違ってソシャゲは、売り上げが減ってサービス終了したら二度とプレイできなくなるからね。ここ数年、多くのソシャゲがサービス終了し、サーバー上から消去されたそれらのゲームのほとんどは検索エンジンのどこにもインデックスされず、記録からも記憶からも抹消されている。その悲惨な末路を僕たちはよく知っている。だから、君の言うことも分かるよ。君はこのゲームに長く続いてほしいんだね。だから、このゲームの売り上げのこともずっと考えてる。運営のことも君は人一倍考えている。君は正しい。 大人だね。そうだね。文句なんて言ってないで、いつも頑張ってくれてる運営の人たちに感謝しないとね。

 知らね〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!

 いやマジで知らねえわ。なんで? なんで、ただの1ユーザーの俺がそんな、運営のことをわざわざ忖度してあげないといけないの? 俺は楽しむためにゲームやってるの! 実際楽しんでるし、概ね満足してるからここまでゲーム続けてるの。だけど文句の一つや二つぐらい言いたくなる時もあるの! それをなんだ、運営の立場に立ったら仕方の無いこと? 文句を言うのは非生産的だと? はぁ???? そもそもゲーム自体が非生産的じゃろがい!!! 文句ぐらい好き勝手言わせーや!!!!!!!!!!

 思いの丈をぶちまけた後なのでとりあえずフォローしておくと、上記の「運営の立場に立った発言全般」は完全な正論だと思っているし、反論する気もない。ソシャゲは売り上げが立たなければ死んでしまう運命にある。大好きなゲームが死んでしまうのは僕も悲しい。そんなゲーム達が、時には一部のプレイヤーに対してストレスを与えるようなアップデートやイベントを行う時もある、ということは分かっている。ゲーム運営の状況や思惑なんかも何となく透けて見えてしまう時もある。だから、「これはちょっと...」と思うようなアップデートが入っても、「運営の立場に立つとこれは仕方ないよな...」と心の隅っこではぶっちゃけ思っている。何故なら社会人だから。そう言うことを忖度できるスキルは嫌でも身についているからだ。

 しかし同時に文句もめっちゃ言いたくなる。何故なら社会人だから。そういうことを忖度するのは仕事で散々求められているのに、ゲームでもそんな余計なストレス、抱えたくないからだ。そもそも、ゲーム運営は僕の上司でも取引先でも何でもない。僕はどこまで行っても1ユーザー。事情を分かった顔で言われたって、運営の事情を酌み取る必要はどこにもありはしないのだ。

 そして「仕方ないと思うこと」と「文句を言うこと」は両立すると思っている。僕が電車に揺られながら毎日朝9時に出勤するのは就業規則にそう書いてあるからで、これを僕は「仕方のないこと」だと思っているが、文句はバリバリに言っている。みんなもそうだと思う。いくら文句を言うことが非生産的だと言われようが、それは人類皆に与えられた権利だ。憲法にもそう書いてある。

 ゴタゴタ並べたけれども、結局言いたい事をまとめると「ただの1ユーザーの僕が運営の事を考える必要なんて1ミリもないこと」「文句を言う権利は誰にだってあること」の2つ。運営の事情を斟酌出来る人は偉いと思うんだけど、僕はそれに付き合うつもりは一切ない。肉体年齢なりの仕草は仕事でちゃんとやっているから、お願いだからゲームでは精神年齢(5歳)なりに駄々をこねさせて欲しい。

ミリシタ THE@TER CHALLENGE!! 終戦&分析編

2019年2月18日追記

 コメント欄を閉鎖しました。

 本記事が自分の予想を超えた勢いで反応をいただけたこと、また、多数のコメントを頂けた事に、誠に感謝いたします。しかしながら、自分にとって初めての事態のため、これ以上のコメントが来ても自分では管理しきれないと思い、一時的にコメント欄を閉鎖することといたしました。

 頂いたコメントは一つ残らず読んでおります。また、ご指摘いただいた内容(誤字等に限る)は修正いたしました。ありがとうございます。コメント欄については、ほとぼりが冷めたころに、一部のコメントの削除した後に再度公開・開放したいと考えています。

 また、下記の記事中にも言い訳しているのですが、本記事はあくまでも、TCの一人の参加者が自分の出来る範囲で情報を収集し、それを誰の査読も経ず一人の手でまとめたものになります。そのために主観的な表現を排除しきれなかったり、簡略化しすぎて重要な事実が抜け落ちていたり、事実とは異なる表現を含んでいる箇所もあります。これは私個人として大きな反省点であると同時に、この記事の信憑性もその程度のものであるとご認識ください。

 それぞれの陣営の方が書かれた記事の方が詳しく、そして正確です。本記事でTCについてより知りたくなった方は、そちらも是非ご覧になってください。


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 1月20日0:00、1ヶ月の長きにわたって開催されたTHE@TER CHALLENGE!!(以下TC)が終戦を迎えた。魑魅魍魎が跋扈するコンベンションセンター、疑心暗鬼が加速する心理戦、1ヶ月の努力をあざ笑う浮動票の動向。その中で傷だらけになりながらも、自分たちと自分のアイドルの力を信じて最後まで戦い抜いた52陣営。激しい戦いの末に、スポットライトを浴びる15人が選ばれた。

 前回までの記事で「TCには注目して複数回記事を書いていきたい」とか抜かしておきながら、結局期間中一回も記事を上げられず、総括記事もTC終了後4週間後、しかも結果発表直前に出すという失態を犯してしまった。申し訳ない。ライブに行ったりおもむろに転職活動を始めたりインフルエンザにかかったりちょっくら世界を救ったりと忙しかった。やれやれ。

 それでも、期間中は各陣営の動向をつぶさに見守ってきたつもりである。流石に戦いの渦中に身を投じていた各陣営程には戦況を理解してはいないだろうが、それでも客観的な視点からそれぞれの戦いを分析し、総括できるくらいには観察してきたつもりだ。

 形式はどうなるか分からないが、おそらくTDは開催されるだろう。今回負けた陣営は次に勝つために、今回勝った陣営は次も勝ち続けるために、「TCはどのような戦いだったのか」「TCから何を学ぶべきなのか」「TDではどうするべきなのか」、それぞれ振り返るべきだ。そのための材料の一つにこの記事がなるならば幸いである。

 以下、「TC全体の傾向」「各選挙区についての勝因・敗因分析」の2部構成で振り返りを実施していきたい。なお、出来るだけ正確・客観的に記載しようとしたが、それでも一個人の力では限度がある。以下の記載は全て私の主観に基づくもので、根拠があやふやなまま書いている部分もあるが、その点はご容赦いただきたいし、各文の末尾には「(個人の感想です)」が省略されていると考えてほしい。また、各陣営の戦略や動向について否定的な見解を示している箇所もあるが、これはTDに向けての反省点の洗い出しを行なっているためであり、決して各陣営の最前線で戦っていた人々を非難する意図は無い事もご理解いただきたい。

 TCを戦い終えての感想、TDに向けて考えるべきこと、運営への要望等、主観的な話題を盛り込んだ記事は後日投稿予定である。

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ミリシタ THE@TER CHALLENGE!! 開戦編

 本日、12/19 0:00より、キャスティング投票企画「THE@TER BOOST!!(以下TC選挙)」の火蓋が切って落とされた。年末年始のクソ忙しい中で1ヶ月間の長い戦いになるが、くれぐれも心身共に健康を保って、楽しむ気持ちを忘れずに頑張ってもらいたい。

 さて、投票開始から24時間も経過していない頃だが、既に事態は大きく動いている。開戦一週間前から役柄が発表された事もあり、各陣営が事前準備を着々と進めていたのもあるが、初日から投票券100枚付き有償10連ガシャが開催されるという、TC選挙のパワーバランスに大きな影響を与える事態が発生した。このため初日から大きく競争相手を引き離す陣営が発生し、別の役柄を検討する陣営が出現したり、はたまた分裂していた陣営が大きく票を伸ばす役柄を見て、その役柄に意思統一する事が様々な陣営で発生している。

 この記事では、投票開始後24時間を迎えた現在の情勢について俯瞰してみたいと思う。ただし、現在の獲得票数についてはこの記事では触れないものとする。せいぜい1役数万票規模の現在の情勢では、高々数十人が一斉に同じ役柄に投票することによって投票順位が大きく様変わりしてしまうため、今票数について論じることにあまり意味はない。

 以下では、各陣営を「投票先が一本化された事が確実な陣営」「投票先が2つに絞られている陣営」「投票先未定の陣営」の3つに分類する。ここでいう「確実」とは選挙番組でいう「当選確実」と同じような意味合いであり、つまりあまり信用しないでほしい。

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ミリシタ THE@TER CHALLENGE!! 開催発表編

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 12/12(水)に配信されたミリシタ生放送内で、キャスティング投票企画「THE@TER BOOST!!(以下TC選挙)」の役柄が発表された。10/21のミリシタ感謝祭内でもTC選挙の開催は告知されたのだが、それから1ヶ月半以上経ってようやくの続報発表である。また、生放送中に具体的な発表はなかったものの、ゲーム中のお知らせでもTCの開催日程が発表された。前回のTB選挙では「年末年始のクソ忙しい時にこんな大事なイベントぶつけないでくれ!」との声も聞かれたが、TC選挙も無事年末年始開催となった。プロデューサーたるもの年末年始死ぬまで働けというバンダイナムコからの暖かい叱咤激励に涙を禁じ得ない。

 TC選挙にあたっての注目候補者それぞれの展望は先の記事で触れた通りだが、ここでは生放送内で発表された情報から、TC選挙の見所を探っていきたいと思う。

 

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アイドルマスターシンデレラガールズ 6thライブ 感想文

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 『THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 6thLIVE MERRY-GO-ROUNDOME!!!』に参加した。アソビストア先行では最終日しか当たらなかったが、運良く1〜3日目だけ当たった友人がいて、無事全通することができた。デレマスのライブに参加するのはこれが初めてだし、ツアーを全通するのは人生で初めて。まぁ、ロックバンドのツアーって47都道府県ライブハウスツアーとかやって平気で平日に開催するから無職のバックパッカーじゃなければ全通無理なんだけれど...

 ライブは掛け値なしに素晴らしかった。形あるものはいつか壊れる運命だが、ライブとかで得られる形のない思い出はそうした物理法則とは切り離されたものであり、つまり一生モノだ。ただし、形のないものはいずれ脳の奥底に閉じ込められ薄れゆく運命なので、ブログに書き残すことで冗長化を図りたい。

 ライブの日程や曲順に関係なく、思ったことを順番に書いていく。

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ミリシタ THE@TER CHALLENGE!! 展望編

 10/21(日)のミリシタ感謝祭で、The@ter Boost!!に続くキャスティング投票企画、「The@ter Challenge!!(以下TC選挙)」の開催が発表された。全52人のキャスティング候補のうち注目選手をピックアップして展望していく。

キャスティング投票企画とは

 これまで「The@ter Activities!!(以下TA選挙)」「The@ter Boost!!(以下TB選挙)」と2回にわたって行われた企画。3つのドラマに与えられた計15の役柄。それらを演じるに相応しいアイドルを投票で決めるという企画だ。

 ただの人気投票とは全く違う。キャスティング投票は、言わば15の選挙区がある選挙だが、その全ての争いが最終日までもつれるわけではない。選挙戦開始早々に独走状態に入り、勝利を決めてしまうアイドルもいれば、選挙戦途中で勝利を断念してしまうアイドルもいる。それらのアイドルのPの持つ票は浮動票として浮くわけだ。また、選挙後半まで勝負がもつれる役柄が8つあるとしても、直接勝負に関わるアイドルが8x2=16人、それ以外のアイドルが52-16=36人... つまり、自分のアイドルの陣営が持つ票数よりも、他のPが持つ浮動票の方が遥かに大きいのだ。

 つまりキャスティング投票は、浮動票の数が膨大であり、かつ途中で勝ち抜け・脱落するアイドルも出てくる事から、選挙が進むにつれ浮動票の数も増えていく。これらの浮動票をどう取り込むか、がキャスティング投票最大のテーマだ。当のアイドルのPの多さはそこまで重要ではない。現に、キャラ人気の高いアイドルが落選した例がいくつもある。浮動票を取り込まずに、自組織だけの票で押し切ろうとする陣営は必ず敗北すると言っていい。

 各陣営は、一票でも多くの浮動票を取り込むために策を弄する。他陣営からの共感を得やすい役柄選びに始まり、イメージ戦略、キャッチコピー作り、一斉投票の呼びかけ、そして他陣営と協力しての箱推し企画... 自分の担当アイドルに役を与えるために、権謀術数渦巻く狂乱の世界。しかし、それ故にこの上なく盛り上がるのがキャスティング投票企画なのだ。

キャスト候補者展望

黒船、ついに襲来 —— 765PRO ALL STARS

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 TA・TB選挙では投票対象外だったAS組がついにキャスト候補者に。昔からのAS担当Pは嬉しいだろうが、これまでの選挙で役を獲得できなかったミリオン組担当Pとしてはこの上なく悪いニュースである。キャストを争うアイドルが13人増えるわけだから。

 その上AS組のPとしては、ドラマCDや曲を与えることのできるキャスティング企画を、これまで指をくわえて眺めているだけだったのである。その鬱憤がこのTC選挙にぶつけられると考えれば、キャストを巡る争いは、これまで以上に熾烈なものになるだろう。

 AS組と一括りにしてしまったが、昔から根強い人気を誇る千早や美希、真ややよい辺りがどこまで役を獲得できるか。逆に亜美真美は、票が分散してしまうためにどうしても厳しい戦いになりそう。

 またTA・TB選挙では、AS担当Pの持つ票は浮動票として機能していたが、そのAS組がキャスト候補となったために、TC選挙はこれまでの選挙と比べて浮動票が減少する。それがどのような結果をもたらすのかは分からないが、戦略を練ったり分析をしたりする上では頭に置いておくべきだろう。

無冠の女王、悲願のタイトル獲得へ —— 北沢志保

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 役未獲得のミリオン組の中で、TC選挙で最も注目するべきなのは北沢志保だろう。ミリオンライブ屈指の人気キャラクターであるのにも関わらず、志保は過去二回共に、キャストの座を射止めることはできなかった。

 TA選挙では陣営の意思統一が図ることが出来ずにスタートダッシュに失敗。やっとの思いで任侠モノ・用心棒役に照準を定めるが、意思統一の過程での険悪なムードが外部に伝わり浮動票の獲得に失敗。さらに、同じく用心棒役を狙っていたのり子陣営に、「圧倒的勢力を誇る志保陣営にひとり立ち向かうのり子」という構図を与え、そちらに浮動票を取り込まれてしまい、結果はまさかの敗北。投票終了後も、無理矢理な意思統一が引き起こした分断がコミュニティに影を落とし、単なる敗北以上のダメージを負ってしまった。

 TB選挙ではその反省を生かし、投票開始後すぐに三姉妹カフェ・ネコ役に狙いを絞る。茜を早々に競り落とした後、勝負は美也との一騎打ちに持ち込まれた。拮抗した戦況の中、一斉投票の成功やミリシタでのメインコミュ投下により志保陣営が終始優勢な展開となったが、最終盤での美也陣営の「38時間一斉投票」という常識外れの超ロングスパートに屈し、またしても涙を呑んだ。

 「三度目の正直」という言葉は、今回のキャスト候補者52人の中では志保に最も似合うだろう。そして、志保のこれまでの歩みは、他の51人の担当も知っている。TA選挙では他の陣営を敵に回した志保陣営が、ここでみんなの力を得てキャストを獲得できるのか。涙を流すのは、もうドラマの中だけで十分だ。

無敗記録は続くのか、それとも —— 周防桃子、真壁瑞希

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 志保陣営とは対照的に、TA、TB共にキャストを獲得したのは周防桃子、真壁瑞希(田中琴葉はTA選挙で1位を獲得したが、その後諸事情によりキャストを矢吹可奈に譲る事になる)。作中でもクレバーな雰囲気の二人らしく、両選挙共に勝負は最後までもつれる事はなく、危なげなくキャストの座を射止めた。もちろん、これは両陣営の優れた戦略によるものが大きいだろう。

 しかしTC選挙では両者にに強烈な逆風が吹く事は間違いない。TB選挙全15役のうち、最終的に「TAで役を獲得したアイドル」vs「役を獲得できなかったアイドル」のマッチアップになった役柄は5つ存在する(桃子・瑞希はいずれもTA役獲得アイドル同士の対決になった)。その勝敗を見ると、なんとTA役獲得アイドルはその全てで敗北を喫している。浮動票を握る有権者からすれば、「どうせなら、今まで役を獲得してこなかったアイドルに投票しよう」と考えるのは自然な事だろう。TA・TBで役を獲得している瑞希・桃子はつまり、浮動票の獲得が非常に厳しい中でTC選挙を戦う事となる。

 非常に難しい舵取りを強いられる両陣営。果たしてこの猛烈な向かい風の中に光明を見出し、空前絶後の三連覇を達成することはできるのか。

金沢の暴走機関車、瑠璃色金魚はどこへ行く —— 白石紬

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 TB選挙最大のジャイアントキリングといえば、白石紬が七尾百合子を下した、劇場サスペンス・探偵役の争いになるだろう。

 TA選挙では、共にミリオンライブで一二の人気を争う望月杏奈との死闘を制し、TA選挙最多得票数で剣と魔法のファンタジー・勇者役を獲得した七尾百合子。その陣営の巨大さと集票力の高さから、TB選挙でも役の獲得が確実視されていた。一方の白石紬は、投票序盤には全く意思統一の動きが見られず、なんと全15役全てで10位以内にランクインするという謎の行動に出る。その後、有志の立てた掲示板で役柄の意思統一が図られたが... その役柄はあろう事か、すでに七尾百合子が独走していた劇場サスペンス・探偵役だった。

 流石に分の悪い勝負... と思われたが、ミリシタからの新キャラクターという立場と、陣営の宣伝戦略が実を結び、選挙戦中盤には七尾百合子を抜き去ってしまう。年始の箱根駅伝後には、青山学院大学の某有名百合子PがTwitter上でさりげなく投票を呼びかけるなどして百合子に票が集まったものの、終始先頭は譲らず、そのまま逃げ切ってしまった。

 キャスティング投票史に残る大番狂わせだったが、果たしてこれは白石紬陣営の実力なのか、それとも時代の風が吹いたことによるフロックなのか。今回のTC選挙でその真価が問われるだろう。役獲得アイドルながらもその実力の底知れなさは、キャスト候補一のダークホースと言っていい。

全く無風のTB選挙、その実力は如何に —— 桜守歌織

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 破天荒な勝利を収めた白石紬とは対照的に、圧勝、という言葉もふさわしくないほど、全くの無風でキャストを手にしたのが、同じくミリシタからの追加キャラの桜守歌織。TB選挙の開催が発表されたニコ生の中で、例として挙げられたキャスティングにあった、三姉妹カフェ長女役・桜守歌織。あまりにもイメージにぴったりなその配役に自然と票が集中し、それに争う者が出ないまま投票が終了してしまった。2位のアイドルの惜敗率はなんと7.9%。独裁国家か。

 というわけで、歌織陣営はTB選挙で、ほとんどその力を発揮しないまま勝利を収めてしまった。TC選挙では役獲得アイドルとして追われる立場となるが、果たして、その真の力はいかほどか。

嵐を呼ぶアイドル、TC選挙の矛先は —— 七尾百合子、望月杏奈

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 先に少し述べたが、TA選挙で最多得票数の戦いを演じたのが七尾百合子・望月杏奈のコンビだ。TB選挙では、百合子は劇場サスペンス探偵役で惜しくも敗北、反対に杏奈は三姉妹カフェ三女役で星梨花との接戦を制した。

 2回しか開催されていないキャスティング投票だが、両陣営はすでに強豪と言っていいだろう。TB選挙では、百合子は敗れはしたが100万票以上を獲得。杏奈も86万票を獲得。TA選挙でも最多得票数を記録した通り、両陣営共に集票力が非常に高く、どんな相手でも、最低でも勝ち負けを演じられるだけの圧倒的実力がある。その勢いはTC選挙でも健在なはずだ。

 百合子、杏奈と戦うということは、正に死闘を演じることを意味する。果たして、TC選挙で彼女らに勝負を挑む陣営は現れるのか。

キャスティング投票界のトリックスター、次なる一手は —— ロコ

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 結果もさることながら、その戦略にも注目が集まるのがロコ陣営だ。

 TA投票では投票開始直後に剣と魔法のファンタジー・村人A役に集中投票。初日から「村人Aはロコ」という流れを作り出し、そのまま独走状態で走り抜けてしまった。キャスティング投票の最も重要なポイントは、いかに浮動票を取り込める流れを作り出すか。ロコ陣営はその事にどの陣営よりも早く気づき、開始直後の電撃戦という戦略でそれを見事にモノにしてしまった。恐るべき慧眼である。

 TB選挙では超ビーチバレー・キング役に同じく電撃戦を仕掛けたものの、風花に接戦に持ち込まれ敗北。敗北したものの、ロコ陣営の放つ様々な企画は、TB投票を大いに盛り上げた。熱意あるPの多いロコ陣営、そのパッションとインテリジェンスによって、TC投票も盛り上げてくれることだろう。

演じるのは姫ではなく —— 徳川まつり

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 両選挙で派手な負け方をしたために印象が強い北沢志保だが、実は徳川まつりも、両選挙で共に接戦の2位となり、敗北を味わっている。

 TA選挙では当初剣と魔法のファンタジー・魔王役を天空橋朋花と争っていたものの、とある事件により魔王役に勝ち目なしと判断、木下ひなたが守るシマ —— 任侠モノ・悪徳組長役へ舵を切り、戦いを仕掛けたのである。俗に「ひなまつり抗争」と呼ばれるこの戦いは、最終的にTA選挙第2位の得票数を記録する全面抗争へと発展した。ほんのわずかの差で勝利を掴めなかったものの、悪徳組長役をめぐる争いは、TA選挙の中でも最も大きな盛り上がりを見せた。

 TB選挙では劇場サスペンス・元大女優役で馬場このみと対決。奇しくもTA選挙2位同士、そしてLTDシリーズでデュエットを披露した同士の対戦となったが、結果はこのみに軍配。しかし、デュエットを披露した二人らしく共にピースフルな投票戦略を展開し、「#このみorまつりどっちをDecided」「オードリーへップ馬場ーンVSマツリン・モンロー」等のワードで一斉投票を同時に呼びかける等、共にこの戦いを盛り上げようとしていたのが印象的だった。

 強烈なキャラクターながら、その実前に出てくることは少なく、他のアイドルのサポーター役に回ることの多いまつり。しかし、そんなまつりにだって輝いて欲しい、輝けるような役を与えたいと願うのは、全まつりPの願いだ。プロフィールにも「特技・演技」と書いているまつり、その特技を披露できるチャンスを掴み取ることができるだろうか。演技は常にしているような気もするが...

箱推し企画は二度通じるか —— 4Luxury + 百瀬莉緒

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 TB選挙でもかなり影響力のあった投票企画が、先のライブイベントで「おとなのはじまり」を歌った莉緒・風花・このみ・歌織による「#ゴーゴーレッツゴーアダルト」という箱推し企画。先述した通り、投票開始早々に勝利を確定させてしまった歌織Pの持つ浮動票を狙った企画だったが、これが見事的中。この4人全員が役を獲得する結果となった。

 その後、風花・このみ・歌織・麗花のユニット「4Luxury」が結成され、ミリシタ屈指の人気ユニットとなった。ドラマCDにも百瀬莉緒が登場し、大人組といえばこの5人、と言う程に浸透した存在となっている(千鶴さん...)。TC選挙でも、この5人の箱推し企画が炸裂すれば...

 しかし、箱推し企画は一か八かの戦略だ。TA選挙でも、琴葉・恵美・エレナの3人、いわゆるトライスタービジョンを学園ホラーの3役に当選させようという企画があったが、投票の趣旨から逸脱していると反発を受け、結果琴葉以外の2人は落選してしまった。ユニットとしては随一の人気を誇っても、箱推し企画はリスクと隣り合わせだ。果たして大人組の陣営は、この強力で危険なカードをどう切るのか。

キテないカップリング、キさせることは出来るのか —— 二階堂千鶴、島原エレナ

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 キテないと思いきや一向にキテないカップリングでお馴染み、ちづエレこと二階堂千鶴と島原エレナ。発祥不明のエニグマティックなカップリングだが、合同誌も複数回刊行されており、ある種カルト的な人気を誇っている。

 そんな両者はTA・TBどちらも落選。エレナはTA選挙で学園ホラー・転校生役を可憐と争ったが、TB選挙では不振。千鶴もこれまでの戦績は芳しくない。

 しかし、役未獲得アイドルという立場を利用し、かつ、ちづエレというカップリングが徐々に浸透してきている今、カプ推し企画を実施することで票数を伸ばすことができる可能性がある。あまつさえ、同じ作品に両者が当選することになれば、Pの手によって本当にちづエレをキさせる事が出来るのだ。

 ...無論、ちづエレ推しに不快感を感じているPも一定数いるわけで、この作戦が必ず成功するとは言い難いわけだが。しかし、Pがキャスティングボードを握るこの企画では、P側によって作り出されたカップリングが公式に実現される余地は十分にあるはずだ。このビッグチャンスに、ちづエレ推しのP達はどのように動くだろうか。注目に値するだろう。