おそらく今年最大のビッグレースになると思うので予想してみる。ちなみに僕の予想はここを読んでもわかる通り、全く当てにならないのでそこのあたりよろしくお願いします。
展開予想
今日の最終レース終了時点で稍重馬場、これから雨が降り続けるので、レース開始時には少なくとも重馬場にまで悪化するだろう。究極のトップスピードが問われるような馬場にはならない。
ハナに立つのはおそらくロードヴァンドール。その次にネオリアリズム、キタサンブラックあたりが付け、それをマークするようにソウルスターリング。その側にリアルスティールや(出遅れなければ)サトノクラウンなどが先行勢を形成するはず。外枠各馬は馬群の後方になりそう。シャケトラも後方からの追い込みに賭けるしか無くなる。
ペースだが、ロードヴァンドール自身ペースを引き上げたくないこと、そもそも道悪の舞台でペースを引き上げたい馬がいないことから、前半は61〜62秒のスローペースになる。仕掛けを主導してきそうなのはサトノクラウン、ネオリアリズム、キタサンブラックの3頭。前の2頭は後半1000mの超ロングスパートに持ち込みたいところで、対してキタサンブラックはラスト600〜700mからスパートをかけたい。
ただ、先行勢が密集することが予想される中で、果たして内枠のサトノクラウン、ネオリアリズムの二頭が主導権を握れるのかは微妙なライン。一方でキタサンブラックにも状態面で不安がある。仕掛けの位置は流動的だ。いずれにせよ、スパートの位置は直線の入り口よりもっと後ろ。そこからトップスピードをどこまで持続できるか、そして道悪馬場を乗り切れるパワーがあるか。その二点を持っている馬を重点的に狙いたい。
予想
下記の人気、オッズは前日発売締め切り時のものです。
ちょっと人気はないけど、2000m近辺の中距離路線では現役最強なのでは、と思うほど力がある。
振り返りたいのは今年の中山記念(GII)で、最初の800mは超スローペース、そこから1000mの超ロングスパートという非常にトリッキーな競馬になっている。これを先行しながら後続を完封。次走のクイーンエリザベス2世カップ(GI)も、超スローペースを向こう正面で捲り上げることで超ロングスパート戦に持ち込み、これも完勝している。
また、昨年の札幌記念(GII)では対照的に、洋芝の稍重馬場というパワーのいる舞台でハイペースでの逃げ切り勝ち。2着のモーリスはその後同じ距離でGI・2連勝を挙げている。
つまり、道悪馬場への適性があり、またロングスパート戦で2連勝を挙げている通り、想定している展開は大得意。さらに、仮にハイペースとなったとしても対応できる。この舞台での総合力は抜きん出ている一頭だと思う。
不安なのは、脚部不安のため札幌記念を回避しての休み明けの一戦だということ。ただ、調教の動きを見ても悪くはなさそうだし、まずまず力は出せそう。勝ちきれるかどうかは微妙だが、人気と実力の乖離が非常に大きい。この馬から入ってみたい。
迷ったけど対抗に据えた。能力的には間違い無くて、2000mは今年の大阪杯(GI)で横綱競馬で完勝。昨年の宝塚記念(GI)は稍重馬場の中ハイペースで逃げて他の先行馬を潰し、自分は3着に粘る強い内容。ロングスパート戦は昨年の有馬記念でサトノダイヤモンド相手にクビ差の2着。キタサンブラックの良さというのは、あらゆる展開でも力を発揮することのできる総合力の高さにある。
ただ、状態面の不安というのが無視できない。今年の宝塚記念(9着)はスタート・道中・直線とキタサンブラックらしさが全く見られないままの惨敗。体調だけで無く、ちょっとメンタル面でも問題を抱えているかのような負け方だった。道悪の競馬の中、メンタル面のケアがしっかりできているのかがまず一つ。
二つ目はあと三戦で引退することが発表されている中で、果たしてこのレースにどれだけ本気なのだろうという疑問がある。ラストランの有馬記念にピークを持って行きたいのは間違いないが... まぁ、こちらは結構入念に乗り込んでいるらしいので杞憂かもしれない。
能力は疑っていないが、とにかくメンタル面が不安。圧勝しても惨敗しても全くおかしくない中、△を打つのも中途半端だし、バッサリ切る勇気もないのでこの評価になった。要は守りに入りました。
ちなみに僕はキタサンブラック基地なので、このレースで優勝して復活したら間違いなく号泣します。よろしくお願いします。
ネオリアリズムと同様、人気馬に埋もれている感のある実力馬。もう重賞5勝してるんですよ。
金鯱賞(GII)を連覇してるけど、この内容が面白い。一回目は超スローペースから800mのスピード持続力が問われたレース。これを道中7番手からクビ差で差し切った。二回目は1200mの超ロングスパート戦になったがこれも突き抜け。求められる適性を持っている。
心配なのは重馬場適性なのだが... タフな馬場という面で見れば、昨年の有馬記念では4着になった通り、対応はできるはず。あとは大舞台に強い鞍上の池添謙一が一発をかましてくれれば。
△サクラアンプルール(12番人気: 43.4倍)
今年の中山記念は、1着ネオリアリズム、3着ロゴタイプと、結構ハイレベルなレースだったと思う。2着になったこの馬が、その後札幌記念を制していることからも。
この札幌記念は1000〜1200mの超ロングスパート戦になっていて、仕掛けを待ったとはいえヤマカツエースを楽に抜き去っている。重馬場のスタミナ戦になれば台頭してくる可能性が十分にある。
ただ、この位置にしたのは1枠1番という最内枠が裏目にでる可能性があるかな、というところ。道悪馬場なので馬場の内側は走りにくいことが多い。ただ、それもこなしてくると... 4番手評価にしてるけど、この馬も買っても全く驚けないと思う。
重馬場のパワー・スタミナ勝負になったら最強だと思う。その点では、この馬にとって願ったり叶ったりの条件が揃った。
それでも、この馬にとっても1枠という枠はマイナスだと思う。そんなに器用な馬ではないし、できれば外から仕掛けを主導して、ごちゃつかないところで力強く伸び切りたい。馬群に揉まれそうな内で器用に立ち回れるか、というのがまず一点。
もう一点が、東京2000mという舞台がこの馬に合っているのか微妙だということ。良績を残しているのは全てスローペースからのスタミナ・パワー勝負のみで、これは明らかに長距離馬の特徴。2000mという距離は短すぎるんじゃないか、と感じる。
まぁ、サトノクラウンは何回も軽視して痛い目に遭い続けてるんだけど、今回は2番人気ということで、オッズを考えるとあんまり期待値は高くないかなと感じる。全ての条件が噛み合った宝塚記念は確かに強かったけど、あれは本当に噛み合いすぎで、それ以外のレースでは結構脆いですよ。
見送ろうか迷ったけどギリギリこの位置。前走の毎日王冠(8着)を悲観するわけじゃないけど、これも馬場で評価を下げた形。
3歳牝馬ということで、そもそも能力的に通用するか微妙。さらに、圧倒的人気で迎えた桜花賞(GI)では3着、このレースでは稍重馬場のハイペースの展開だった。この点で、重馬場適正に疑問が出てくる。
ただ、前半がスローペースになりそう、トップスピード戦にならなそうというのはプラス材料で、さらにキタサンブラックをマークできる立場でもある。キタサンブラックがまともな状態であれば恩恵を受けるはずで、そこが噛み合えば圏内に入り込むチャンスはあるかなぁ。
△シャケトラ(11番人気: 29.9倍)
あと一頭取り上げるとしたらこの馬。
スタミナ戦の日経賞(GII)を優勝、宝塚記念を4着に入っているように、圏内に入り込む余地はあるかなと感じる。
気になるのは調教後の馬体重が前走に比べて30kg増えているということ。太ってしまったのか、それとも父親のマンハッタンカフェと同じように、筋肉ムキムキに成長したのか....
今回は見送る馬
前走の毎日王冠(GII)は強かったが、条件がことごとく合っていないな、と思う。
前走のように、超スローペースからの究極のトップスピード戦では最強候補に入る。ただ、仕掛けの位置がラスト600mより前になると苦しい印象で、昨年のジャパンカップ(800mロンスパ)ではキタサンブラックに完敗の5着、今年の中山記念(1000m超ロンスパ)では見せ場なしの8着惨敗だった。
今回は先行勢が揃い、主体的にロンスパに持ち込みたい馬も複数いるので、この条件では狙いづらい。たとえ良馬場でも厳しいかなぁ。
良馬場だったら大本命だったんだけど...
間違い無く、ただの短距離馬ではない。前走の毎日王冠は非常に強かったし、2000m〜2400mでもタイトルが獲れるかも? と思わせるほどだった。
ただし、やはりトップスピードの強烈さが売りの馬であることから、この馬場では厳しい。さらに外枠になってしまったことで、ロスを覚悟で大外からの競馬になるか、馬場の内側を器用に立ち回るかの選択になる(道悪なので各騎手は馬場の内側を避けるため、大外を回ろうとすると通常よりロスが大きいことが多い)。いずれにしても致命的で、この条件で馬券内に入り込むことはさすがに厳しいかな...
グレーターロンドン(6番人気: 14.9倍)
前走の毎日王冠は3着だったけど、あの展開だったらもっとパフォーマンスをあげて欲しかったな... まだちょっと能力が足りないのかなと思う。
道悪適性が未知数な中でパフォーマンスを上げてくることも想定されるけど、それでも道悪を追い風にしそうな馬が複数いる以上、ちょっと圏内に入り込むことは難しいと思う。