打ち首こくまろ

限界オタクの最終処分場

ミリオンライブ 6th 仙台公演を終えてのお気持ち表明

 平成最後のお気持ち表明です。

 ミリオン6thライブ 仙台公演2daysに行ってきた。いや、良かった。水中キャンディは一生聴けないと思ってたし、4 Luxuryの9:02pmはひたすらに歌が上手かった。サンリズム・オーケストラのラスサビで、でんちゃんがとびっきりのジャンプを楽しそうに決めていたのが今でも目に焼き付いてる。声も枯れた。全体的にはいいライブだったと思う。

 ただ、手放しで絶賛できるライブだったかと言われると、そうは全く思わない。一年半前のHOTCHPOTCH FESTIV@Lの時からアイマスライブに参加してるのだけど、正直、初めて不満が残るライブになった。

 不満の矛先はハッキリしていて、それはユニット毎に登場して数曲ずつ披露していった前半部分。自分としては、ライブの流れというか、盛り上がりの波の存在を完全に無視したその構成に、かなり厳しいお気持ちになってしまった。

 前半部分の流れは基本的には、

  • モニターで登場するユニットの発表
  • ユニットが登場して一曲演奏
  • MCとキャストの自己紹介
  • ASカバー曲の演奏
  • MC
  • 最後の一曲の演奏
  • 退場

 という流れになる。一曲歌う毎にMCや演出が間に挟まっているが、つまり前の曲の盛り上がりが完全にリセットされた状態で、次の曲を迎えるような構成になっていた。これが本当に勿体無かった。

 ライブはただ曲を演奏するだけじゃない。演奏される曲と曲、その間に熱気のバトンが受け渡されて、そこからライブだからこそ生まれる化学反応が起こる。盛り上がる曲が連発されて連鎖的に爆発が起こるのも、熱気渦巻く雰囲気を一旦引き取って静かなバラードが始まって一気に張り詰めた雰囲気になるのも、ライブの終幕に向けて徐々に感動的な雰囲気になっていくのも、全てライブだからこそ体感できる醍醐味だ。

 そして、だからこそライブで披露される曲はおしなべて素晴らしい。単独での存在だった曲が、セットリストの前後の文脈と役割を与えられてプラスαの輝きを見せる。その一度きりの体験が心に強烈に刻み込まれて、一生忘れられないライブになる。ライブというものはそれが楽しくて、それが楽しくてライブに行っている。

 6thライブの前半にはそれが全く無かった。一曲毎にMCが挿入されて流れが断ち切られ、間延びした雰囲気の中、義務として消化されるようにユニット曲が披露されていく。本当に勿体なくて、残念だった。ライブじゃなくてリリイベを見に来ているような感覚になった。花ざかりWeekendはミリオンライブが誇るキラーチューンだと思っているけど、それがあんな導入から披露されるとは。盛り上がりはしたけれど、あの曲が持つポテンシャルはこんなものじゃないはずで、とても悔しかった。

 不満はもう1つあって、それは次にやる曲が容易に予想可能だった点。ユニット毎に持ち曲が2曲しかないから当たり前なんだけど。だけど2ユニット目にCleaskyが出てきた時点で、ほとんどの人が残りのユニットの順番を察したと思う。

 自分としては、ライブでは「次はなんの曲をやるんだろう」というワクワク感も大事だと思っている。やってほしい曲を披露してくれた時の喜びもそうだし、予想外の角度から選曲された時の驚きも、ライブを彩る大事な要素だ。だから、ライブでは次の展開を予想できる要素を出来るだけ排除してほしい。もちろん徹底的に排除することはできないんだけど、6thの前半はあまりにも、後の展開の予想が出来過ぎて退屈だった。

 まぁ、6thライブは「ユニット要素を出来るだけ取り入れたものにする」というミッションがあったので難しかったと思う。ただ、ライブとしての完成度と、ユニットを表現するという任務の両立は難しいとは思うが、決してトレードオフではないのでもっと頑張って欲しかった。

 ライブ後半、ファンタジスタ・カーニバルのイントロが流れてきたときの爆発的な歓声、初恋バタフライが披露された時の息を呑む声とどよめき。Happy Darling->ロケットスター☆のハイスピードナンバーで会場を過熱させた後のサンリズム・オーケストラで爆発させる流れ。自分にとって印象的なシーンは後半のセットリストに偏っている。後半のセットリストは文句なかった。というか、出演者のパフォーマンスも、仙台公演全体の選曲も文句がないというか、完璧だった。それだけに、前半のユニット毎にブツ切りにされた構成が悔やまれてならない。この後の神戸・福岡公演は当然この構成のまま進行していくため受け入れるしかないが、正直、このような見せ方がアイマスライブのスタンダードになってしまうならかなり辛い。自分はパフォーマンス力の高さに惹かれてのアイマスライブにめり込んだ人間なので、7thではライブ自体の楽しさを追求したライブを観られることを切に願う。